こんにちは!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
「住宅ローンって借り換えした方がいいの?」
よく受ける素朴な質問ですが、そんなとき僕は、
「メリットがあるなら、しない理由はありません!」と答えてます。
ただ、ここでいう「メリット」とは、単に「返済額が下がる」ことだけを言ってるわけじゃありません。
今の返済額とまったく変わらなかったとしても、住宅ローンを借り換えするメリットは、そこかしこにあるんです!
今回は、そんな住宅ローンを借り換えする黄金メリットを5つご紹介します!
「あ、それ納得!」と思ったら、あなたも借り換えを検討してみてくださいね!
それでは、まいりましょう!
月々の返済額を下げられる!
一番のメリットは、やっぱりコレ。
月々の返済額を下げられることです。
月々の返済額が下がれば、もちろん総返済額も下がります。
借り換えの結果「数百万円も得をした」なんてことは、まったく珍しくありません。
一般的な住宅ローンを借り換えしてメリットがでる目安は、次のようなもの。
- 住宅ローン残高が1000万円以上
- 残返済年数が10年以上
- 借り換え前と後の金利差が1%以上
この3つがそろえば、まず借り換えによって返済額を減らせることができます。
ただ、これはあくまでも目安。
「あと800万円しかないから、俺には関係ないや」と思ってたら損するかもしれません!
たとえ、住宅ローン残高が1000万円未満でも、返済年数があと5年でもメリットがでることもありえるんです。
次の事例をみてみましょう!
H・Mさん(岡山県)のケース
住宅ローン残高は少ないが、残返済年数が長いのでメリットがでたケースです。
<借り換え前>
現在の住宅ローン残高…5,779,985円
残返済年数…31年8カ月
現在の適用金利…2.50%
月々の返済額…22,032円
総返済額…8,372,148円
<借り換え後>
住宅ローン借入額…5,779,985円
残返済年数…30年
借り換え後の適用金利…1.72%(▲0.78%)
月々の返済額…20,563円(▲1,469円)
総返済額…7,402,777円(▲969,371円)
※( )は借り換え前との比較
借り換えすることで、総返済額を約97円引き下げることができました。
借り換えの諸費用が24万円ほどかかりましたので、それを差し引いても、約73万円のメリットがです。
月々マイナス1,500円くらいのメリットでも、それが30年も続けば、かなりの金額ですね!
D・Aさん(兵庫県)のケース
金利差が小さくても、住宅ローン残高が高く、返済年数が長いケースです。
<借り換え前>
現在の住宅ローン残高…30,461,558円
残返済年数…31年10カ月
現在の適用金利…0.975%
月々の返済額…91,364円
総返済額…38,149,147円
<借り換え後>
住宅ローン借入額…30,461,558円
残返済年数…31年9カ月
借り換え後の適用金利…0.625%(▲0.35%)
月々の返済額…88,167円(▲3,197円)
総返済額…36,129,951円(▲2,019,196円)
※( )は借り換え前との比較
この場合、金利差は0.35%とわずかですが、総返済額は約200万円も引き下がりました。
借り換え諸費用は83万円ほどかかりましたので、実質のメリットは119万円です。
現在の適用金利がすでに1%を切っていてもメリットがでる良い例ですね!
このように「そんな変わらないだろう」と思いきや、実際にシミュレーションをしてみると、意外にも大きな差がでることがあります。
だから、なにはともあれ一度シミュレーションしてみてください。
シミュレーション方法や諸費用の内容については、コチラの記事で詳しく説明しています!
≫ 流れのすべてがわかる!山本さん家の「住宅ローン借り換え」物語!シミュレーション~実行まで
返済期間を短くできる!
月々の返済額は、今のままでも問題ない。
それよりも返済期間を短くしたいという人にも、借り換えはおすすめ!
一般的に、返済期間を短くするなら繰り上げ返済が思い浮かびますが、諸費用を払ってでも借り換えした方がメリットが大きいことがあります。
そして、月々の返済額を下げるよりも、返済期間を短くした方が総返済額は少なくなります。
ここも事例をみてみましょう!
<借り換え前>
現在の住宅ローン残高…2000万円
残返済年数…20年11カ月
現在の適用金利…1.475%
月々の返済額…92,652円
総返済額…23,255,656円
<借り換え後:返済額を下げた場合>
住宅ローン借入額…2000万円
残返済年数…20年10カ月
借り換え後の適用金利…0.625%(▲0.85%)
月々の返済額…85,342円(▲7,310円)
総返済額…21,335,408円(▲1,920,248円)
<借り換え後:期間を短くした場合>
住宅ローン借入額…2000万円
残返済年数…19年2カ月
借り換え後の適用金利…0.625%(▲0.85%)
月々の返済額…92,291円(▲361円)
総返済額…21,226,906円(▲2,028,750円)
同じ借入額、同じ金利差であっても、期間を短くした場合の方が大きなメリットがでていますね!
借り換えして諸費用を払うよりも、繰り上げ返済をして早く返してしまおうと考えていた人にも一考の余地があると思います!
(フラット35利用者限定)団信保険料が無料になる!
続いては、フラット35で借入している人が、銀行の住宅ローンへ借り換えをする場合にもメリットがあります。
そのメリットとは、団信保険料の自己負担!
団信とは、借主が死亡したり高度障害になった場合、住宅ローン残高分の保険金が支払われる仕組みのこと。
フラット35では加入は任意ですが、銀行の住宅ローンであれば加入は義務。
ただし、その保険料は銀行が全額負担してくれます。
たとえば、次の条件ではどうなるでしょうか?
金利:2.0%
残返済期間:20年
このケースで住宅ローン完済までに支払う団信保険料は、合計で約75万円です!
かなりの金額ですね。
借り換えするだけで、とりあえず75万円「うく」わけです。
住宅ローンの支払いに、固定資産税も支払って、さらに団信保険料…
最後のひとつがなくなるだけでも、出費の重みがまるで違います!
ここに金利差がつけば、さらに返済額も下がりますから、フラット35で住宅ローンを借りている人が銀行へ借り換えすることは多いです。
固定金利から変動金利へ変更できる!
続いて、固定金利から変動金利に変更できるメリットです!
住宅ローンを借りた当初、今後金利が上がると怖いから「固定金利」にしました。
ところが、一向に金利があがる様子が見られず、それどころか、どんどん下がる一方…!
どの銀行でも、住宅ローン返済中に金利の変更はできます。
ただし、変動金利から固定金利へは変更できますが、固定金利期間中に変動金利への変更はできないんです。
そこで、「変動金利に変更するために」借り換えしようっていうことですね!
もちろん、それが正しい判断かは、今後の金利の動きをみなければわかりません。
ただ、借り換えをして月々の返済額が減る分、繰り上げ返済を多くして残高を早期に減らすなら良い作戦。
たとえ金利があがったとしても、残高が少なければ、影響は小さくてすみます。
それに変動金利と同じく、固定金利もずいぶんと低くなりました。
固定金利→固定金利で借り換えしたとしても、メリットがでることは多いです!
変動金利から全期間固定金利に変更できる!
これは、さっきとはまるで逆の発想ですが、変動金利から全期間固定金利に変えたいときも借り換えは有効です!
全期間固定金利とは、借入から完済まで金利をずっと固定すること。
銀行によって呼び名が違います。
この全期間固定金利は、借入するときにしか選択できません。
返済途中で、5年とか10年とか短期の固定金利に変更することはできても、全期間固定金利への変更はできなくなっています。
だからこそ、借り換えをするわけですね。
借り換えをすれば、新たな借入になるので全期間固定金利を選べるわけです。
変動金利だけでなく、全期間固定金利も以前に比べて極端に低くなりました。
なので、今まで変動金利で借りていて、借り換え後に全期間固定金利にしたとしても、月々の返済額はほとんど変わらなかったりします。
それでも、シミュレーションしてみても総返済額が下がることはそうありません。
ですが、「安心を買う」という意味で、このような借り換えをする人はいままでも多くいました。
さいごに
「住宅ローンの借り換えは面倒そう…」そんな理由で、敬遠する方も多いです。
でも、今や住宅ローンの借り換えは、インターネット上で完結し、一度も銀行に行くことなくできてしまいます。
トータルでかかる時間も短ければ1時間ちょっとでし、諸費用もすべて借入額に上乗せできます。
手軽に借り換えできるようになっているので、まずは仮審査をして、借り換えできるかどうか調べてみてください。
コチラの記事で、借り換えに必要な情報を網羅しています!
≫ 流れのすべてがわかる!山本さん家の「住宅ローン借り換え」物語!シミュレーション~実行まで