こんにちは!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
借り換えって、ちょっと面倒そうだな…
諸費用まで払って借り換えする必要があるの?
仕事や子育てに忙しく、「した方がいいのかな…」と思いながらも、なかなか行動に移せない住宅ローンの借り換え。
確かに、いざ借り換えをしようとしても、手続きも面倒そうだし、諸費用だってかかります。
でも、今やそんな悩みは無用!
とても借り換えしやすくなっています。
銀行によっては、インターネット上の手続きだけで、契約書の記入すら不要!
そして、諸費用の持出し金は0円で借り換えできてしまいます!
そんな住宅ローン借り換えがわかりやすいよう、一連の流れを物語にしてお届けします。
題して…
「山本さん家の住宅ローン借り換え物語」!
専門用語の説明から、審査の方法まで、住宅ローンの借り換えに必要な情報を「これでもかっ」というほど網羅しています。
それでは、まいりましょう!
<人物紹介>
- 山本さん
- この物語の主人公。友だちの佐々木さんが住宅ローンを借り換えたと聞き、「それなら自分も」と借り換えを考え始めた。
- 佐々木さん
- 山本さんの友だち。最近住宅ローンを借り換えしたばかり。いろいろ研究した結果、プロ並みに住宅ローンに詳しくなってしまった。ほぼ住宅ローンマニア。
住宅ローンの借り換えって、結構手間がかかるんじゃないか?
俺もそう思ってたよ。
でもな、インターネットバンクだったら、手続きは、めちゃくちゃ簡単だったぞ?たぶんトータルで1時間ちょっとくらいじゃないか?
トータルでたった1時間!?
はじめて住宅ローンを借りたときは、契約書に記入するだけでも、それくらいかかったぞ?
それだけ、簡単に借り換えってできるんだよ。
だって、俺は一度も銀行に行ってないし、契約書すら書かなかったからな。
契約書がない!?
ああ。だから、「時間があるとき」とか考えずに、今すぐやってみたらどうだ?
まずは借り換えしてメリットがあるのか、シュミレーションから始めるんだよ。
わかった、そうする。
ちなみにシュミレーションじゃなくて、シミュレーションな。
・・・いちいちツッコむなよ。
契約書に記入しないということは、「印紙代」も不要!これだけで2万円もお得です!
シミュレーションして、借り換えのメリットを確認しよう!
で?銀行はどこにするか決めたのか?
ああ、「じぶん銀行」でやってみるよ。auユーザーだったら5年間、毎月500円キャッシュバックされるらしいから。
それにしても、ネット銀行の金利ってホントに低いな。
ネット上でほとんどできちゃうからな。人件費がかからない分、金利も低くできるんだろ。
じゃあ、さっそくシュミ…シミュレーションしてみるか!
じぶん銀行の公式ホームページにいくぞ。
シミュレーションって、どう入力したらいいんだ?
今の借入銀行から、「住宅ローン返済予定表」っていうのが、年1回か2回送られてきてるだろ?
シミュレーションの入力に必要なことは、全部そこに書いてあるぞ。
返済予定表・・・これのことか?
※銀行によって様式は違います。
そう、それだ。じゃあ、それぞれの項目の入力のしかたを教えるぞ。
まずは下のリンクから、じぶん銀行の公式ホームページを開いてくれ。
こんな感じだな。
今のおまえの借入状況はどんなだ?
え~と。
今月分を支払った後だから…
借入残高・・・・2000万円
残借入期間・・・24年6カ月
返済方法・・・・元利均等
金利・・・・・・1.8%(変動)
借り換え後の金利はどうする?
今のところの希望でいいぞ。
繰り上げ返済はしたいけど、これから学費もかかるし、そんなに急ぐつもりはないな。
「全期間引下げプラン」の変動金利にするよ。
そうか。
じゃあ借り換え後の借入条件は…
借入金額・・・・2000万円
借入期間・・・・24年
返済方法・・・・元利均等
金利・・・・・※0.457%
(※H30.1現在の変動金利)
じゃあ、結果を見てみるぞ。
どうだ!
さ…300万円以上もメリットがでてるぞ!!!?
まあ、おまえの場合は、今の金利が高かったからな。
残りの借入期間も長いし、メリットはでやすいよ。
…そうなのか?
住宅ローンを借り換えしたとき、メリットがでるかどうかの一般的な目安は次のようなものです。
借入残高・・・・1000万円以上
残借入期間・・・10年以上
金利差・・・・・1%以上
この条件をすべて満たせば、まずメリットはでるでしょう。
ただし、これはあくまでも目安。
たとえば、借入残高が500万円でも、金利差が2%近くあればメリットがでやすいです。
金利差が0.5%くらいしかなくても、借入残高が3000万円以上あれば、メリットがでる可能性は十分あります。
住宅ローン借り換え時の諸費用とは!
なあ、気になるところがあるんだけど。
なんだ?
さっきのシミュレーション結果に「諸費用」ってあるよな?
これってなんだ?
ああ、借り換えすると絶対にかかる諸費用っていうのがあるんだよ。
具体的には、こんな感じだな。
事務手数料→借入金額×2.16%
登録免許税→借入金額×4/1000
司法書士への報酬→6万円程度
け、結構お金かかるんだな…。
ちなみにさっきのシミュレーション結果は、この諸費用を払った上でも、まだ300万円のメリットがあるって意味だぞ。
ところで、おまえは今の住宅ローンを借りたときに、「保証会社保証料」って一括で払ったのか?
保証会社保証料?聞いたことあるような、ないような…
…そうか。もし一括で払ってたとしたら「戻し保証料」っていうのがあって、お金を返してもらえるかもしれないぞ?
え、そんなのがあるのか!?
よしっ、じゃあ今度は住宅ローンを借り換えるときに必要な諸費用について、詳しく説明するぞ。
それで、この諸費用っていつ払うんだ?
借り換えが実行される日だよ。
いったん融資額が全額口座に振り込まれて、それと同時に諸費用が引き落とされるんだ。
そうか…。300万円のメリットがあるとはいえ、60万円も支払うのは大変だな…。
まぁな。
でも「払わない」っていう手もあるぞ。
えっ!どういうことだ!?
事務手数料も登記費用も、諸費用は全部ひっくるめて借入金額に上乗せできるんだよ。
さらには、今の借入銀行に全額返済するときに必要な手数料まで上乗せできるぞ。
じゃあ、借り換えするときに支払う自己資金って…
ああ。ゼロってことだな。
詳しいことは、次の仮審査のところで説明するぞ!
住宅ローン借り換えの仮審査をしよう!
じゃあ、メリットがでるとわかったところで、仮審査にすすめるか!
ここからが面倒なんだろ?
今の住宅ローンを借りるときも書類かくの大変だったぞ。
インターネットバンクなら簡単だ。時間にしたら…まぁ10分ちょっとかな?
そんなもんなのか!?
入力に必要な資料さえ手元に用意しておけばな。
必要な資料って、どんなだ?
こんな感じだな。
・住宅ローン返済予定表
・購入時当初の契約書
・勤務先の資料(HPなど)
それくらいなら、すぐ準備できそうだ。
じゃあ、仮審査してみるか。
入力は全部で8ページあるから、ちょっとわかりにくそうな部分だけ説明しておくぞ。
もう一度、じぶん銀行のトップページにいって、「まずは仮審査申込み」ボタンを押してくれ。
よしっ!入力はここまでだ。
確かに簡単だったな。
あとは結果を待つだけか!
本審査をしよう!
ん?メールだ。
「仮審査結果のご報告」?
もう結果がでたのか!
昨日したばかりなのに。
早ければ、即日で結果がくるぞ。
さっそく、じぶん銀行のマイページにいって結果を確認してみようか。
ああ…ちょっとドキドキするな。
…どれ。
やった!!!仮審査にとおったぞ!
良かったな!これであとは本審査だけだ。
仮審査と本審査って何が違うんだ?
仮審査でとおって、本審査で落ちるってこともあるのか?
なくはないな。
これまでの仮審査っていうのは、いわば「口頭ベース」なんだ。
住所も勤務先も、なんの証明もいらなかっただろ?
ふんふん…。
本審査は、「仮審査で入力した内容は本当です!」っていうのを証明する手続きなんだよ。
だから、いくつかの必要書類を提出することになる。
健康保険証だったり、源泉徴収票だったりな。
もし、仮審査と必要書類の内容が違えば、本審査は落ちちゃうだろうな。
そうか。
じゃあ、コンビニでコピーしてくるか…。
その必要はないぞ?
必要書類は全部、スマホでとった写真を専用ページでアップロードすればいいんだよ。
そんなのでいいのか!?楽だな!
もし、仮審査のときから借入条件を変更したければ、本審査のときに変更もできるぞ。
本審査の結果は、通常6~7営業日ででるから、そしたら次は借り換え実行にむけた手続きだ!
借入銀行に抹消書類を請求しよう!
よしっ!本審査も無事通過したぞ!!
おめでとう!これで借り換えできることが確定したな!
それで、次はどうするんだ?
今の借入銀行に「抹消書類」の請求をするんだよ。
ま、まっしょうしょるい・・・?
家についた担保を外してもらうための書類のことだ。
じぶん銀行が新たに担保をつけるのに、前の担保が残ったままだと邪魔なんだよ。
住宅ローンを借りると、融資の対象となった土地・建物に「抵当権」という権利が設定、登記されます。
「担保にとられた」とは、つまり抵当権を設定したということ。
抵当権とは、弁済がなされず、土地・建物が競売されることになったときに、その売却資金から優先的に弁済を受けられる権利のことです。
この抵当権はひとつの不動産にいくつも設定でき、早く設定した者から優先して弁済を受けます。
だから、住宅ローンを借り換えた際には、前の抵当権の抹消と新しい抵当権の設定を原則同時に行います。
もたついている間に、別の抵当権を先に設定されてしまっては大問題になるからです。
抹消書類って、銀行に行けばもらえるもんなのか?
もちろん、すぐにはもらえないぞ?
もらえるのは、じぶん銀行からの融資が実行されて、今の住宅ローンを全部返してからだ。
「全部返すつもりだから、抹消書類を準備しておいてね」って請求するんだよ。
なるほど。
銀行にもよるけど、電話で請求できるからな。
そのとき、いっしょに確認しておくことが4つあるぞ。
- 抹消書類をいつ受け取れるか
- 全額返済する日をいつにするか、また返済金額はいくらか
- 返済金はどこに振り込むのか
- 司法書士が自分の代わりに抹消書類を受け取れるか
…?よくわからん。
詳しく説明するな。
契約手続きをしよう!
次は、いよいよ契約だ。
じぶん銀行のホームページから契約手続きにすすむぞ。
今の借入銀行と相談して決まった全額返済する日と返済額を入力するんだ。
あと、金利とか変更したいことがあれば、ここで変えられるからな。
特に変更しなくても大丈夫だ。
これでよしっと。簡単だな。
これで、あとはじぶん銀行から電話があるのを待つだけだ。
電話で契約内容と意思確認があるぞ。
それで、契約手続きは完了だ。
本当に、契約書はいらないんだ。すごいな…。
ここまで簡単になったのは、つい最近みたいだな。
これも時代の流れってやつだ。
司法書士と面談しよう!
電話がかかってきて、無事契約はおわったぞ!
そうか。残すは司法書士との面談だけだな。
じぶん銀行からは「当行指定の司法書士と面談していただきます」って言わたけど、何をするんだ?
担保関係の登記をするために、一度会う必要があるんだよ。
委任状とか印鑑証明とかを渡しておかないと、登記所が受け付けてくれないからな。
書類は、じぶん銀行から連絡をうけて、司法書士が全部用意してくれてるからな。
なるほど。
それで面談は、司法書士事務所まで行かないと行けないのか?
それは司法書士によるな。
自宅とか、職場近くの喫茶店に来てほしいとか相談したらいい。
じぶん銀行が近隣の司法書士を紹介してくれるはずだからな。
無事、借り換えが完了したよ!
世話になったな。ありがとう!
よかったな。
いやー、俺ってやさしいよな。
そんなわけで、なんか奢れよ。
それも諸費用のうちってこと…か。
まとめ
山本さんは無事、借り換えをすることができましたね!
もう一度、これまでの手続きをまとめると、次のようなものでした。
- 借り換えをするメリットがあるかどうかシミュレーションをする。
- 仮審査をする。
- 本審査をする。
- 借入銀行に抹消書類を請求する。
- 契約手続きをする。
- 司法書士と面談する。
これらにかかる時間を全部累計しても、そう長くはかかりません!
早ければ、1時間ちょっとというところです。
それだけの労力で、100万円単位の返済額が浮くならしめたものですね!
まずは、仮審査までして、借り換えができるかどうか確認してみましょう!
来月から返済額が1万円下がるかもしれませんよ!