このコンテンツは、元ハウスメーカーで今不動産特化FPであるカルタが、マイホームに関する情報をわかりやすくお伝えすることを目的としています。詳しくは運営ポリシーをご覧ください。
こんにちは!このブログも7周年!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
土地を早く売りたい!と思っても、なかなか売れないことはよくあります。
- 希望の価格で購入してくれる相手が見つからない
- 古家付土地で買い手がつきにくい
- 土地が大きすぎて、買い手がつきにくい
- 売却相手のローン審査が通らない
- 土地に権利関係が複雑で売る段階にもいけていない
などなど、その原因もさまざま。
そして売れなければ値下げをするほかなく、数百万円単位で実入りが減ってしまうことだってあります。
ただ2021年の現在、それら原因をものともせず、土地が早く売れているケースがあります。
それが、
ハウスメーカーによる土地の直接買取りです!
ハウスメーカーが土地を買取るのは、人口減少にともなう建築戸数の減少が背景にあるから。
土地を買い取ったハウスメーカーは、その土地に建築条件をつけて販売します。
ハウスメーカーにとっては、土地さえ仕込めば、100%自社で家を建ててくれる人を集客できる大きなメリットがあるので、今やこの方法がビジネストレンドになっているわけです。
これは土地を早く売りたい、あなたにとっても大きなメリットがあります。
まずハウスメーカーは、土地で利益をださなくても建物で利益がでるので、土地を高めに買取してくれる傾向があります。
また買取代金は、現金や小切手で一括支払いするケースも多く、話がトントン拍子にすすめば早く現金化でき、また不動産チラシなどで自分の家の値段が近隣の方に知られることもありません。
そこでこの記事では、“ハウスメーカーに土地を売るメリットと方法”について解説していきます!
ハウスメーカーに土地を売るメリット7つ
古家付土地でも問題なく買い取ってくれる
古家付土地は、最近とくに売れにくくなっていて、更地と比べると売却スピードは格段に遅くなります。
その理由は2つ。
- 解体費用が値上がり傾向だから
- 購入後の解体工事は、トラブルが起きやすいから
ここ数年、地球環境への配慮から解体コストは上昇していて、5年前と比べても2割ほども上がっています。
また解体工事は、騒音・粉塵などが生じやすく、建築工事のなかで最も苦情が発生しやすい工事です。
土地の購入者は、近隣との関係が希薄な状態でそれをすることになるのでプレッシャーが大きくなります。
それに古家付土地は、解体工事を材料に値引きを迫られることは必至で、価格の折り合いがつかず、時間がかかるケースもあります。
これがハウスメーカーであれば、解体費用を見込んで買取しますし、住民になるわけでもないので、古家付土地でも問題なく買取できます。
仲介手数料の消費税がかからない
不動産会社に仲介してもらって売買する場合、不動産会社への報酬として仲介手数料がかかります。
その金額は(売買価格×3%+6万円)+消費税で、売主であるあなたにとって大きな負担になります。
ところがハウスメーカーに土地を売る場合、この仲介手数料がかかりません。
大手のハウスメーカーなら宅建業者でもあるはずなので、仲介役がいなくても、ハウスメーカーと直接売買できます。
数十万円〜数百万円の費用が浮くことになるのは、かなり大きなメリットですね!
買取価格が高めになる傾向あり
これは冒頭でもお伝えしましたが、ハウスメーカーは買取した土地に建築条件をつけて売り出します。
なので、たとえ土地で利益がなくても建物で利益をだせれば良く、土地を高めに買取してくれる傾向があります。
土地の査定は、ハウスメーカー系列の不動産会社が行うケースもありますが、不動産会社には相場を聞くだけで、ハウスメーカーの担当者が直接値付け(再販売計画書の作成)をすることも多いです。
土地を売ることがゴールではないので、不動産会社とは違った査定額になるわけですね。
インターネットなどに売地情報が公開されない
土地を売るとなると、一般的には不動産会社に仲介を依頼して、買い手を探してもらいます。
ただそうなると、インターネットやチラシに売地情報が表示され、近隣の人に売出していることや金額を知られることになります。
そうすると……
- お金に困っている?
- 住宅ローンを払えなくなった?
- ◯◯さんは、土地を売って3000万円手にいれたらしい。
など妙に勘繰られる可能性があり、それが苦痛という人は多くいます。
ハウスメーカーが直接買い取ってくれるのであれば、そのような広告をだす必要がないので、近隣に知られることなく売買ができます。
購入者が大手企業だと近隣ウケが良い
土地が売りだされた場合、次にどんな人がそこに家を建てるのか?と近隣の人は結構気にするものです。
そんなとき、ハウスメーカーが購入者なら近隣ウケが良くなります(大手ならなおさら)。
知名度のある会社なら、近隣の住民として苦情があった場合に受け皿になってくれるという安心感があるようです。
買い手の資金状況に左右されず、現金化が早い
ハウスメーカーに土地を売ると、売却がスムーズなのも大きなメリットです。
個人が購入者の場合、先方の住宅ローン審査状況によって売買時期が遅れたり、審査に通らず売買が白紙になることもありえます。
対してハウスメーカーが購入者の場合、現金や小切手で一括払いするケースが多く、すぐに現金化できます。
住み替えを計画しているなら資金の目処がたちやすいですし、相続税の納税期限までに土地を売って現金化したいなど、急いている場合などは助かりますね。
広大な土地も売りやすい
売りたいのが広大な土地であった場合は、なかなか買い手がつかないでしょう。
それがハウスメーカーなら、数区・数十区の分譲地にしたり、アパートや店舗併用住宅を建てたりと、さまざまな活用法を持っています。
ハウスメーカーは、事業用の土地を探している事業者データも持ち合わせているもので、マッチングできると見込めれば、広大な土地であっても問題なく買取してくれます。
複雑な物件も買い取ってもらいやすい
立地や権利関係などが複雑で、売れにくい土地というものがあります。
例をあげると、次のようなものです。
- 敷地を分筆して一部を売却するケース
- 土地の権利者が混在しているケース
- 近隣の土地を買収しないと、道路に接道しない土地
- 土地に抵当権がついていて、担保整理が必要なケース
- 相続などにより売却が発生するケース(土地を現金化して相続税に当てるケース)
このような複雑なケースは通常、売却までに相当な時間がかかります。
それがハウスメーカーであれば、そのような複雑な案件はよく起こりうることで、得意分野。
さまざまなコネクション(各種士業など)や部署と協力して対応できます。
もちろん、手間をかけてもそれだけのメリットがあると見込まれたケースに限りますが……。
ハウスメーカーが敬遠する土地の特徴
ハウスメーカーが敬遠する土地というのもあります。
とくに敬遠されやすいのが、建築の際にネックとなる高低差のある土地です。
フラットな土地と1mの高低差がある場合で、建築コストは100万円から最大200万円くらいコストが変わってきます。
それが2mの高低差にまでなると、最低でも400万円変わってくるので、買取後の採算が合わないと判断されて買い取ってもらえません。
ただこれは一般論です。
富裕層の多いエリア(建物も豪邸が多いエリアなど)では、高低差を利用したRCガレージなどを作りたいなどの要望もあるので、逆に2m程の高低差のある土地が好まれるケースもあります。
ハウスメーカーに土地を売るには
土地を売るには、一般的には不動産会社に査定を依頼します。
ですが今回紹介した方法は、ハウスメーカーに査定してもらうものなので、少し勝手が違ってきます。
まず、すべてのハウスメーカーが積極的に土地の仕入れをしているわけではないので、土地買取をしてくれるハウスメーカーを探すところから始めないといけません。
一番確実でかつ楽なのは、土地活用の専用サイトを利用することです。
オススメは、タウンライフ土地活用という大手ハウスメーカーが多く登録しているサイトです。
ここで売却にチェックを入れて「一括請求開始」ボタンを押せば、土地の買取をしているハウスメーカーが表示されて査定を依頼できます。
※他に一括査定サイトは数多くありますが、どれもハウスメーカーではなく、不動産会社への査定依頼になります。
どれでも好きなハウスメーカーに買取査定を依頼できますが、必ず2社以上から査定を受けるようにしてください。
というのもハウスメーカーのする査定は、「このくらいで売れそうです」という不動産の一般的な査定ではなく、「この金額で買取ります」という決定額だからです。
高く売れた方が良いに決まってますよね?
だからこそ、比較する必要があります。
ただ地域によっては、買取をしているハウスメーカーが少なく、1社しか表示されないケースがあります。
その場合は、自らさまざまなハウスメーカーに直接電話して、買取を検討してくれるところを探すほかありません。
手間ですが、それでも必ず比較はするようにしましょう。
あなたの土地が希望する価格で売れることを、お祈りしています!