マンションを300万円でフルリフォーム

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こんにちは!
ハウスメーカー、今不動産特化FPカルタです!

カルタ

 

マンションのフルリフォームは、300万円の予算でできるでしょうか?


そもそも「フルリフォーム」とう言葉に決まった定義はありません。
だから、わりと自由に使われています。


事前に何社かのリフォーム業社に聞いてみましたが、リフォーム業者では、フルリフォームを住宅設備・内装・建具を一新することと認識していることが多いみたい。

とはいえ、他にも…

  • 水回りをフルリフォームしたい!
    (設備のフルリフォーム)
  • 全室のクロスを張り替えたい!
    (見た目をフルリフォーム)
  • 子供部屋をフルリフォームしたい!
    (特定の部屋を全面的にリフォーム)

などなど、いろいろな使い方がされているようです。


正直なところ300万円の費用だと、業者が認識するような「住宅設備・内装・建具を一新する」フルリフォームをするのは厳しいです…。

そこでこの記事では、300万円の費用でどこまでできるのか、人気のリフォーム事例を5つ紹介していきます!

また築古マンションだと、目に見えない部分もリフォームしないといけないことがあり、300万円の予算を超えてくるかもしれません。

「こんなところで追加工事が発生するかも」というのも、あわせて紹介するので、ぜひご参考にしてくださいね!

300万円でできるフルリフォーム人気5例

それでは、300万円でできるフルリフォームで、人気の5例を紹介していきますね!

水回り4点セットのフルリフォームで300万円

リフォームの要望で、とにかく多いのが、水回り設備の交換。

システムキッチン・ユニットバス・洗面化粧台・トイレの4点を水回り4点といいます。

水回り4点セットのフルリフォーム

 

そして300万円の費用で、水回り4点の交換は可能です。

ただし設備のグレードは、「普及品グレード」になります。

水回り設備のグレードもさまざまで、システムキッチンだけで300万円以上する場合もありますから、高級を目指すとキリがありません。

普及品グレードがどれほどのものなのかは、専門業社にパンフレットを用意してもらって、確認してみましょう。

お部屋全面の内装交換+床暖房で300万円

フローリングのフルリフォーム

水回り設備の交換を含まず、フローリング・クロス・畳・クッションフロア等、マンション全体の内装と建具を一新するフルリフォームで、およそ300万円の費用になります。

リビングに床暖房がある場合は、フローリングの交換の際にフローリング下の床暖房パネルも交換になります。

キッチンとリビング周りのフルリフォームで300万円

水回り設備と間取り変更の組み合わせも、マンションリフォームでは人気があります。

LDK周りのフルリフォーム

リフォームニーズとしてとても多いのは、キッチン交換+リビングまわりの間取り変更の組み合わせ。

  • クローズキッチンを移設して、キッチン周辺の壁を撤去してオープンキッチンにしたい!
  • かつ、リビングの隣の和室を撤去して、リビングの一部にしたい!

これらは間取り変更ですので、フローリングやクロスも張り替えます。

これでおよそ300万円のリフォームになります。

6畳和室を2つの子供部屋にして300万円

60~70㎡台の3LDKのマンションで、2人のお子様それぞれにお部屋を与えたいとおう要望は結構多いもの。

子供部屋をフルリフォーム

この場合、よくあるアイデアとしては、6畳和室を2室に分けるというものです。

押入れを含むと7畳ほどのスペース改装ですね。

真ん中に2段ベッドをつくり付け、ベッド左右の3畳弱の狭いスペースに、勉強机の代わりのカウンターを設けます。

その他クロゼットと収納棚の取り付け、床をフローリングに変更、照明等の電気工事など、もろもろ含めると300万円ほどの費用になります。

ちなみにエアコンは、通常の設置が難しいので、マルチエアコン(1台の室外機で複数のエアコンを運転できる仕組み)を設置することもあります。

防音室の設置で300万円

マンション住まいで楽器を弾かれる人は、意外といます。

それで住戸内に「防音室を設置したい!」という要望は結構多いです。

防音部屋にフルリフォーム

防音室にする方法は2つ。

防音室ユニットを設置するか、防音建材で壁や天井を構築して防音室をつくるかです。

どちらもそれだけで200万円以上するのですが、それに内窓・エアコンを設置して、約300万円のリフォームになります。

築古マンションなら、こんな追加工事も

マンションを300万円でどこまでリフォームできるか5つの例をあげましたが、築古マンションの場合、目に見えない部分でリフォームの必要性がでてきます。

次に紹介する工事が必要になると、300万円の予算では収まらないかもしれません。

給水管・給湯管の交換に30万円

築古のマンションの給水管は鋼管、給湯管は銅管になっています。

それぞれ腐食や発錆により、詰まり漏水赤水などのトラブルが起こる可能性があります。

マンションの場合は、漏水が発生すると下階に被害を及ぶので、事後処理が本当に大変です。

そこで床フローリングを張り替えるなら、そのタイミングで、床下の給水管・給湯管の交換もしたほうがいいです。

フルリフォームの際は、腐食や発錆の心配のない「樹脂管」に交換します。

給水管のリフォーム

費用は約30万円かかります。

外壁の断熱工事に30万円

また、築古マンションは外壁に断熱を施されていない場合があります。

外壁の結露とカビに悩まされているならば、外壁に断熱を施工することをオススメします。

断熱リフォーム

外壁結露がなくても、断熱をすれば冷暖房の効率は大きく改善します。

費用は施工範囲(角部屋は範囲が広い)にもよりますが、約30万円です。

窓ガラスを断熱ガラスに交換して1箇所8万円〜

外壁の断熱工事をするなら、あわせて窓の断熱(二重サッシ設置・断熱ガラスへの交換)もしておいた方がいいです。

費用は、掃き出し窓(ベランダに出入りできる窓)1か所で税抜約15万円

腰高窓(出入りできない窓)は1か所で税抜約8万円かかります。

窓の大きさはもちろん、ガラスの種類や一度に施工する窓の枚数などによって金額は変わってくるところです。

できるところはDIYで!300万円をフルに活かそう

リフォームの予算が厳しい場合、DIYを取り入れるという手法もあります。

ただ、やはり専門業社に任せた部分が多いので、工程的には最後となる内装仕上げくらいがいいでしょう。

DIYでリフォーム

比較的簡単にDIYできる部分を紹介しますね。

  • タイルカーペットを敷く
    ロールカーペットを敷くのはプロ職人でないと難しいもの。
    ただし、タイルカーペットなら別です。
    壁の形状に沿ってタイルカーペットをカットし、ボンドで張るだけですので、器用な方ならできそうですね。
  • 壁紙に塗装する
    簡単なのは、壁紙を張り替えるのではなく、古い壁紙の上に塗装する方法です。
    壁紙の張り替えのDIYはかなりハードルが高いですが、塗装ならそう難しくはありません。

仕上がりは、あなたの頑張り次第です!

お金をかけても、できないリフォームもある

300万円という大金をかけても、お金の問題でなく、マンションの管理規約上の理由であったり、構造上の理由であったりで、リフォームできない場合もあります。

マンション管理規約が理由で、リフォームできないケース

マンションのフルリフォームといっても、居住者ができるのは、専有部のみになります。

マンションの専有部とは、コンクリート壁の内側のこと。

たとえば玄関ドアと窓サッシは、コンクリートの「外側」に面しているので共用部です。
だから、勝手に交換することはできません

ただし、玄関ドアの「内側」は汚れがちなので、そこに化粧シートを貼ってきれいにすることは可能です。

さきほど築古マンションの場合は、断熱工事が必要になるかもと紹介しましたが、断熱施工はコンクリート壁の「内側にします。
二重サッシも窓サッシの「内側」に施工するので、専有部内となって、リフォーム可能です。

(混乱しそうですが、玄関ドアの交換はダメでも、窓のガラスは交換可能です)

リフォーム可能ではあっても、多くの場合、管理組合への届け出は必要です。

あとリフォームの要望として多いのが、「お風呂に追い炊きを新設したい」というもの。

追い焚き機能

室内なので大丈夫っぽいですが、給湯器からお部屋に飛び込む配管が増える(追い炊き管が増える)ため、コンクリートの外壁に新しく穴を明ける必要があります。

通常、マンション管理規約で穴明けは禁止されています

どうしてもというときは、管理会社を通して、管理組合と協議をしてみましょう!

構造上の理由で、リフォームできないケース

お金をかけても、構造上リフォームできないこともあります。

たとえば、水回りに設備に必要な排水管の竪管(下階へ排水を流す上下階を貫通している管)の位置と換気扇のダクトルートは変更できません。

なので、水回り設備の位置には制限があり、自由に位置変更することができません

ユニットバスを全然違う場所にもっていきたい!という要望がよくあるのですが、移設範囲はかなり制限されます。

NG

他の例をあげると、築古マンションでは、洗面室と廊下あるいはトイレと廊下に床段差がありますよね。

この段差は、リフォームしてもフラットにすることはできません

これは床下に排水管があるからで、リフォームしても排水管が必要なのは変わらないからです。

(新しいマンションは、排水管を通す部分だけ床のコンクリートレベルを下げているからフラットに仕上げられる)

構造上、どこまでの範囲リフォームできるかは、専門業社に現地調査をしてもらわないとわからないので、ぜひ相談してみましょう!