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こんにちは!このブログも7周年!
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家を建てるときに、絶対に必要になるのが、屋外給排水工事。
水道から水を出すためには、給水管が上水道管に接続されている必要があります。
また、トイレやお風呂で使用した水を排水するためには、排水管が下水道管に接続されている必要があります。
屋外給排水工事とは、このような建物内の給水管と排水管を上下水道の本管へ接続する工事のこと。
具体的には、建物の給水管を水道メーターに、排水管を公共桝に接続するまで工事を指します。
上下水道の本管?公共桝??
いろんな言葉があって分かりづらいかもしれませんが、あとで写真付きで解説しているので、どうぞご安心を♪
この屋外給排水工事は、ハウスメーカーが見積もりに記載されますが、家本体の価格とは別の「付帯工事費」という項目に記載されます。
おおまかな費用相場は30万円〜60万円。
ただし、土地の状況によっては100万円を超える費用が発生することもあるので、知っていないと「なんだ、この金額は!?」とビックリするかもしれませんね。
そこでこの記事では、屋外給排水工事が何であるか、どんな状況で費用が高くなるかなどを「超」わかりやすく解説していきます。
あなたのマイホーム計画にお役に立てますように!
水の給排水工事は3つの工事に区分される
家を建てたときの水に関する工事は、屋外給排水工事だけではありません。
建物の給排水工事は全体的に給排水設備工事と呼ばれ、これはさらに次の3つの工事に分類されます。
- 床下配管工事(屋内):トイレやお風呂などの設備とつながる給排水管を床下に設置する工事のこと
- 屋外給排水工事(屋外):屋内の配管を給水管は水道メーターに、排水管は公共桝に接続する工事のこと
- 上下水道引き込み工事(屋外):前面道路の地中にある上下水道本管から、敷地内に配管を引き込む分岐工事のこと
図にすると、次のようになります。
工事をする場所によって、工事名が違ってくるわけですね。
ここでいう「桝」とは排水における一時的な貯水スペースで、大量の排水が一度に発生してもオーバーフローしないように設置されるものです。
この3つの工事のうち、床下配管工事と屋外給排水工事は、基礎が完成して木工事が始まる前に完了します。
どんな工事か、写真で見てみましょう。
まず、これが床下配管工事の様子です。
青い配管は水の給水管、赤い配管はお湯の給水管、そしてグレーの太い配管は排水管です。
これらの屋内配管の設置が完了したら、次に屋外屋外給排水工事に進みます。
こちらは屋外給排水工事の様子です。
細い黒い配管が給水管で、太いグレーの配管が排水管です。
配管の設置が完了したあとは土で覆われるので、工事が終わったところで、どこに費用が発生したかが分からないかもしれませんね。
この配管は敷地内の水道メーターや公共桝に接続されます。
ただし、敷地内に水道メーターや公共桝がない(上下水道が引き込まれていない)場合は、上下水道の引き込み工事も必要になります。
そしてこれが、上下水道の引き込み工事の様子です。
まず、前面道路のアスファルトを掘削して、地中に埋まっている上下水道本管から配管を引き込み、水道メーターや公共桝を敷地内に設置します。
床下配管工事や屋外給排水工事は基礎工事が完了したあとすぐに始めますが、上下水道の引き込み工事のタイミングが違うことも。
建築中にも水は必要なので、着工直後に引き込み工事を始めることもあります。
もしくは、工事用の給水が別途確保できる場合は、建物が完成した後に工事を行うことの方が多いです。
なお、工事中に引き込みをするときは、一時的に仮設の水道メーターを取り付け、建物が完成した後に本水道メーターに取り替えます。
家を建てるときには、このような給排水設備工事をするわけですが、何となくイメージは掴めたでしょうか?
再度ですが、この記事のテーマは屋外給排水工事。
屋外給排水工事とは、建物の給水管を水道メーターまで、排水管を公共桝まで接続する工事のことです。
では次に、接続先の水道メーターと公共桝について解説しますね。
水道メーター・公共桝とは?
給排水を行うためには、敷地内に水道メーターと公共桝が必ず設置されます。
まずは給水について。
このような「量水器」と書かれた蓋を見たことはありますでしょうか?
この蓋は敷地内の前面道路近くにあって、開けると……。
このような水道メーターが入っています。
給水は必ずこの水道メーターを通過するため、ここで使用量が測定され、水道料金が計算されるわけです。
そのため、車をこの蓋の上に置かないように、配置には気をつけないといけませんし、。犬小屋なども少し離れた位置に置く必要があります。
さて、続いては排水についてです。
これが公共桝です。
屋外給排水工事に使用される「桝」には、汚水桝と公共桝があります。
汚水桝とは、トイレやお風呂などの各エリアに設置される桝で、水回りの数に応じて複数設置されるもの。
建物からでた排水は、汚水桝→公共桝→下水道という順で流れていきます。
敷地内にあるのに「公共桝」と呼ぶのは、これが市の管理下にあるから。
そのため、敷地内にあっても勝手に撤去することはできません。逆に、蓋が破損した場合は市が負担して修繕してくれます。
さて、馴染みのない言葉もでてきて難しかったかもしれませんが、これが屋外給排水工事を含む給排水設備工事の概要です。
それでは続いて、屋外給排水工事の費用相場と、どのような状況で費用が高くなるのかを解説していきますね。
屋外給排水工事の費用相場
屋外給排水工事にかかる費用について、ネット上にはたくさんの情報が溢れています。
「屋外給排水工事の費用は、建築費の10%が相場だ」などと言われることがよくありますが、実際には建築にかかる費用と屋外給排水工事の費用は、ほぼ無関係です。
(ただし、水回りの数が多かったり、建物が大きく配管が長くなれば別です)
例えば、2000万円の家を建てたとしても、その10%にあたる200万円が屋外給排水工事に必要になることは稀です。
ですので、その点については安心してください。
経験上、50〜60坪程度の一般的な住宅用地に35坪程度の家を建てる場合、屋外給排水工事の費用は大体30万円〜60万円で収まることが多いです。
それでも、屋外給排水工事は地形、地盤、敷地の広さなどによって費用が100万円を超えることもザラにあります。
次のような場合は費用が高くなるため、注意が必要です。
- 法面(斜面)や段差があり、配管が難しい
- 地盤が硬い、または石が多い場所で、掘削が困難
- 敷地が広く、水道メーターと公共桝までの距離が長い(配管が長くなる)
- 敷地が狭く、重機の搬入が困難で、手作業が増える
以前、山側の斜面が多い300坪くらいの敷地で別荘案件を手掛けたことがあります。
そのときは、屋外給排水工事の費用だけで200万円を超えました。
あなたがこれから土地探しをするなら、予想外の費用が発生しないよう、これらのポイントも確認しておいた方がいいでしょうね。
屋外給排水工は住宅ローンの対象になる
マイホームの建築費は、以下の3つの費用の合計になります。
給排水設備費用の中で、床下配管工事は本体工事費用に含まれます。
一方、屋外給排水工事と上下水道引き込み工事は付帯工事費用に含まれます。
このように分けるのは、屋外給排水工事と上下水道引き込み工事が建物の外側の工事であり、土地の状況によって費用が大きく変動するため、それを本体工事費用に含めたくないというハウスメーカーの意図があるからです。
「2000万円で建てられると言ってたのに、なんでこんなに高いんだ!?」と言われたとき、「建物自体が高いんじゃなく、付帯工事費が高かったんです!」と説明したいわけですね。
また、ときどき「屋外給排水工事の費用が本体工事費用に含まれないなら、現金で支払わないといけないの?」という質問を受けることもあります。
付帯工事費用は本体工事費用とは別モノですが、ハウスメーカーの見積もりには含まれます。
見積もりに含まれる金額は、一般的に住宅ローンの対象となるので、そこは安心してください。
ただ、オーバーローンにならないよう、余裕ある資金計画を心がけましょう。
まとめ
この記事では、屋外給排水工事の詳細と費用について解説しました。
屋外給排水工事は、給水管と排水管を上下水道の本管へ接続する工事のことで、ハウスメーカーの見積もりのなかで「付帯工事費」に分類されます。
費用は大体30万円〜60万円ですが、地形や地盤、敷地の広さにより100万円を超えることもあります。
住宅ローンの対象にはなりますが、それでも、予想外の高額になったときも対処できるよう、余裕のある資金計画を心がけましょう!
2000万円だと
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