このコンテンツは、元ハウスメーカーで今不動産特化FPであるカルタが、マイホームに関する情報をわかりやすくお伝えすることを目的としています。詳しくは運営ポリシーをご覧ください。
こんにちは!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
家を売るんだけど…不動産屋って、どうやって選んだらいいんだろう?
大きなお金が動く、家の売却。
できるだけ早く、そして高く売れて欲しいところですよね?
家を売るなら、パートナーとなる不動産屋選びは特に重要です。
ここで失敗すると、
家を安売りされてしまった。
しっかり販売活動をしてくれない。
ということにもなりかねません。
これまで不動産特化FPとして多くの不動産屋と仕事をしてきましたが、その経験のなかで、家を売るのが上手い不動産屋は次の2点で共通しています。
- 不動産屋のサポート体制が充実している。
- 営業マンの販売戦略がはっきりしている。
ここでは、これから家を売るあなたがベストな不動産屋選びができるよう、不動産屋の比較方法や、営業マンの能力を探る方法などを具体的に解説していきます。
最後の方で、不動産屋を選ぶまでの手順も紹介しています。
あなたが少しでも、早く・高く家を売ることができますように!
不動産屋のサポート体制をチェックする
家を売るのが上手い不動産屋は、早く・高く売るためのサポート体制を充実させていることがあります。
また、そのサポートは不動産屋の費用負担で行ってくれることもあるので、不動産屋を選ぶ上での大きなポイントになります。
まずは、どのようなサポート体制があるかを知って、のちに候補となる不動産会社に、同じようなサポート体制があるかを確認するようにしましょう。
ルームクリーニング・修繕サポート
不動産会社によっては、費用を先方負担で、ルームクリーニングや修繕をしてくれるケースがあります。
物件を売却するときには、その見た目は言うまでもなく重要です。
買主の立場からしたら、数百万円〜数千万円する買い物ですから、部屋に汚れやちょっとした穴などがあれば気になりますよね?
ルームクリーニングや修繕をしておけば、何をしてないケースに比べて早く、高くで物件が売れる可能性が上がります。
宅地測量サービス
古い登記だと、登記上の測量と、実際の土地の大きさが異なる事がよくあります。
売買をするにあたって、後々トラブルの原因とならないよう、正確な面積・境界の確認・敷地の高低差などはっきりさせていたおいた方が、あなたにとっても買主にとっても安心して売買できるようになります。
不動産会社によっては、売却前に、先方の費用負担で宅地の測量を行ってくれるケースがあり、これも不動産会社を選ぶにあたって大きなポイントとなります。
ただし、あくまで測量のみであって、例えば隣地との境界を確定するようなものではありません。
ホームインスペクションサービス
先程の宅地測量サービスの建物版がホームインスペクションサービスです。
ホームインスペクションとは、構造耐力上主要な部分や雨水浸入の有無、給排水管路などに問題がないか専門家のチェックをするもので、不動産会社によっては、先方の費用負担でやってくれることがあります。
買主にとってみれば、ホームインスペクション済みの家は、かなりの安心要素で、早く・高く売れる可能性が格段に上がります。
また、売主であるあなたにとってみても、売却後にトラブル発生の可能性が低くなって、安心して売買できるようになります。
瑕疵担保責任の保証サービス
瑕疵担保責任とは、売却した不動産に、簡単には見つけられないような不具合があったとき、売主が買主に対して負う責任をいいます。
不動産会社によっては、この瑕疵担保責任によって生じた損害を一部負担してくれるケースがあります。
ただし、保証期間や保証額はさまざま。
保証期間は、このサービスがあったとして、売却後3ヶ月〜1年が相場。
保証額は、支払った仲介手数料の範囲内〜1,000万円など開きがあります。
これらの差は、不動産会社の提示する条件によります。
なんの条件もついていなければ、保証期間は短く、保証額も少額になります。
逆に、条件付きで(売却前に仲介した不動産会社の指定した専門家によってホームインスペクションを受けていること、瑕疵保証へ加入できる物件に限定するなど)、保証期間や保証額を充実させているところもあります。
土地整備サービス
庭や玄関アプローチに雑草がうっそうと生茂っていては、見た目の印象が悪くなって当然です。
内見では物件をいかに良く見せるかが重要なので、物件が売れやすくなるよう、不動産会社の費用負担で、草刈りなどの整備をしてくれるケースがあります。
細かいところかもしれませんが、そういった売れるための努力を惜しまない不動産会社は、選ぶ上での大きなポイントです。
古家解体サービス
売ろうとしている土地に古い家が建っている場合、「古家付土地」と売り出すか、解体して「更地」として売り出すかの選択を迫られることになります。
古家付土地として売れてくれれば楽ですが、買主にとって「購入後どれだけ解体費用がかかるか分からないから」と、なかなか売れてくれないことが多々あります。
不動産会社によっては、古家の解体業者を紹介して、割安で引き受けてくれるケースがあります。
特に築20年以上の木造住宅の場合、中古住宅として評価されないことがほとんどなので、このサービスの有無を確認しておくと良いでしょう。
荷物お預かりサービス
これまでも何度か伝えたとおり、物件をより良く見せることが、不動産を早く・高く売るのに、とにかく重要です。
だから、物件を内見してもらうなら、中途半端に荷物が残っているのはNG。
部屋をすっきりさせ、内見者がそこに住んだときのイメージがしやすいようにします。
不動産会社によっては先方の費用負担で、荷物お預かりサービスを行っているケースがあって、自分でコンテナなどを借りる手間が省けるので、あれば便利なサービスです。
逆に、ホームステージング(家具を置いて、部屋をおしゃれにコーディネートすること)をした方が売れることもあるので、不動産会社の担当者と相談してみましょう。
買取保証サービス
買取保証サービスとは、売主と不動産会社が決めた期限内に家が売れなかった場合、その不動産会社が家を買い取ってくれるというもの。
買取までの期限は3ヶ月〜1年くらいが目安で、それまでは通常どおり買主を探すことになります。
買取になった場合、不動産会社が直接購入するため仲介手数料がかからなくなり、また瑕疵担保責任を負わないで済むというメリットがあります。
ただし、買取価格は不動産会社によって様々で、査定価格の70%〜90%などになっていることが多いようです。
強力なサポートを望むなら、専属専任媒介契約
不動産屋の強力なサポートを受けたいなら、専属専任媒介契約をすることをおすすめします。
先ほど紹介した「ルームクリーニング」などのサポートを不動産屋の費用負担で行う場合、どの不動産屋も、専属専任媒介契約(あるいは専任媒介契約)をした人に限定しています。
これは当然といえば当然です。
不動産屋の収入源である仲介手数料は成功報酬であるため、自分たちが費用をかけてルームクリーニングなどをしても、一般媒介契約で他社に決められてしまっては、その費用を回収できなくなるからです。
同じ理由で、一般媒介契約の場合、不動産屋は積極的な広告活動をしてくれない可能性があります。
チラシの作成費用はもちろん、suumoやLIFULL HOME’Sといった不動産情報検索サイトに物件情報載せるにも、1件ごとに月額でコストがかかるからです。
もしあなたが、「希望の価格で売れるまで、いくらでも待つ」というスタンスなら、一般媒介契約でも良いかもしれません。
規模の力なら大手、情報の質なら地元の不動産屋
ひとくちに不動産屋といっても、全国展開している大手から、地元の家族経営までさまざまで、違った良さがあります。
大手の不動産屋は、その規模の力による集客力が魅力です。
店舗への来店者数が多く、ダイレクトメールやホームページなどを使った幅広い広告戦略が打てるので、家を早く・高く売るためのチャンスが多いのが最大のメリットだといえるでしょう。
上で紹介したような各種サポートも、資金力のある大手の方が充実していることが多いです。
逆に地元の不動産屋は、地域の情報に精通しているのが特徴で、売却価格に影響をおよぼすような細かい情報を持っていたり、長く付き合いのある取引先への販売ルートを持っていることがあります。
経験値の高い人物(社長自らなど)が担当になることが多く、心強いパートナーとして相談にのってくれるでしょう。
どちらが正解というのはありませんが、あえていうなら、家を売るまでのスピード面では、大手に武があります。
ただし、担当になる営業マンにもよるので、どちらにも査定を依頼して、営業マンの能力を比較すると良いでしょう。
家を高く売ってくれそうな営業マンの見分け方
家を早く・高く売るには、そもそも不動産屋の営業マンが販売活動に意欲的であることが重要です。
そしてそれを見抜くには、「あなたなら、この家をどのように売りますか?」と、媒介契約をする前に販売戦略の説明を受けるのが一番です。
実績や経験を多く積んでいるのであれば、買主のターゲッティング・販売価格の設定・広告戦略・内見会の方針など、この物件の場合にどのような販売活動を行うのがベストであるかがすぐに分かるはずです。
(そういうものです)
ただ、その販売戦略が正しいかどうかは、素人でわかるはずもありません。
だから「あなたなら、この家をどのように売りますか?」の質問は、複数の営業マンにして、その根拠を比較するようにしましょう。
媒介契約をして、販売活動をスタートした後は、以下の点を見ることで営業マンの仕事ぶりをチェックすることができるので参考にしてください。
・物件のメリット・デメリット両方を指摘して、改善策を提示してくれること。
・販売活動の状況報告がこまめであること。
・状況に合わせた臨機応変な販売戦略の提案ができること。
家を売るのは、売主と営業マンとの二人三脚で行う大仕事であって、信頼関係がなければ販売活動もうまくいきません。
あなたの要望を遠慮せずに担当者へ伝えるのも、成功のカギになります。
家を売るのが上手い不動産屋を選ぶまでの手順とは
最後に、家を売るのが上手い不動産屋を選ぶまでの具体的な手順を紹介しておきます。
最初にお伝えしておきますが、査定額だけで不動産屋を選ぶのは絶対にNGです。
これから説明する手順は、決して難しいものではないので、実践してみてください。
ここから本題。
家を売るなら、まずはいくらで売れそうか不動産屋に査定をお願いすることになります。
そのとき、可能なら5社、最低でも3社には査定してもらいましょう。
大変に思うかもしれませんが、イエウールやタウンライフといった有名どころの一括査定サービスを併用していけば簡単です。
査定額がでそろったら、それぞれを比較して、査定額の低すぎる、あるいは高すぎるはところは候補からはずしてください。
査定額が低すぎるのは、安く、早く売りさばこうとしている可能性があるから。
査定額が高すぎるのは、専任媒介契約をして、あなたが逃げられないようにした後で価格を下げてくる可能性があるからです。
一括査定サービスを使った場合は、悪どい手法を使うような不動産屋は登録できない仕組みなので、ここは簡単にクリアできます。
続いては、その査定額の根拠と「あなたなら、この家をどのように売りますか?」の質問を営業マンに投げかけましょう。
査定額の加算・減算ポイント、周辺の売買成立相場などを基にした販売戦略の説明があるはずなので、複数の営業マンの話を聞いて比較します。
明確な根拠が言えない場合や、他の営業マンに比べて根拠に乏しい担当者なら、ここで候補からはずしてしまいましょう。
次に、不動産屋のサポート体制を確認します。
「ルームクリーニング」や「宅地測量」など、すると銘打っていなくても、交渉しだいでしてくれる可能性も(低いですが)あります。
最終的にどこまでサポートしてくれるかをハッキリさせた上で、総合的に良いと思った1社にしぼって、専属専任媒介契約をしましょう。
あるいは、「希望の価格で売れるまで、いくらでも待つ」というのなら、複数の不動産屋と一般媒介契約をするのもアリです。