エコキュートとはをわかりやすく

このコンテンツは、元ハウスメーカーで今不動産特化FPであるカルタが、マイホームに関する情報をわかりやすくお伝えすることを目的としています。詳しくは運営ポリシーをご覧ください。

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こんにちは!
ハウスメーカー、今不動産特化FPカルタです!

カルタ

エコキュートとか、
エコジョーズとか、
エコウィルとか……。

給湯器で「エコ」と名のつくものが多すぎて、もうなにがなんなのか、わかりにくいですよね?

この記事で紹介するのは、数あるエコ商品のなかで、電気を動力とした「エコキュート」。

その仕組み・メリットやデメリット・注意点・業者の選び方まで、わかりやすく説明していきます!

エコキュートは電気を動力とした給湯器

エコキュートとは、どういうものなのでしょうか?

給湯器は種類が多いですが、「何を動力としているか」と「発電機能の有無」で分類するとわかりやすくなります。

エコ商品一覧

上表のとおり、エコキュートは電気を動力としていて、発電機能はない、省エネを目的とした給湯器です。

そしてエコキュート最大の特徴は、貯湯タンクがあること。

他の給湯器は瞬間的に湯を沸かしますが、エコキュートの場合は、料金の安い深夜電力の間に湯を沸かし、それをタンクに貯めておくわけですね。

オール電化の家であれば、特におすすめの給湯器になります。

外気の熱を取り込んでお湯を沸かす仕組み

エコキュートは、湯を沸かす室外機(ヒートポンプユニット)と、湯を貯める貯湯タンクの2つで成り立っています。

エコキュートの説明


どんな仕組みなのか、わかりやすくデフォルメチックにして解説しますね。


エコキュートメモ

まず、室外機のなかには「CO2くん」がたくさんいて、なかをぐるぐる巡回しているとイメージしてください。
CO2くんは、ファンから送られてくる外気の熱を食べて、熱を帯びます。

熱を帯びたCO2くんは、圧縮機までやってきました。空気は圧縮されると、熱があがる特徴があります。
圧縮されたCO2くんは、一気にヒートアップ!

ヒートアップしたCO2くんは水の中に入れられて、熱を水にうつしていきます。
すっかり冷えきったCO2くんは、ふたたび熱を食べにファンのところまで戻っていきます。

1〜3を繰り返すことで、お湯が貯湯タンクに貯まっていきます。
このお湯を、お風呂やキッチンで使っていくわけですね!


……わかりやすかったでしょうか?

このようなエコキュートですが、家族人数によって、適した貯湯タンクのサイズがあります。

家族の人数で貯湯タンクのサイズが変わる

エコキュートは、貯湯タンクに180L〜550Lなど、サイズに幅があります。

家族人数によって何を選ぶか決まってくるのですが、三菱電機のホームページがわかりやすかったので、掲載しておきますね。

貯湯タンクのサイズ掲載元:三菱電機

それでは続いて、エコキュートのメリット・デメリットも確認しておきましょう!

エコキュートのメリットとデメリット

エコキュートのメリットには、次のようなものがあります。

  • 深夜電力を使って低コストで湯を沸かせる
  • 災害・停電時でも湯を使える
  • 床暖房に対応している

安い深夜電力で湯を沸かすので、ランニングコストが低いのはエコキュート最大のメリット。

キッチンで料理をする夫婦

また災害などで停電・断水したときも、直接お湯を取りだして使える機能もついています。
数百リットルの湯をストックできているのは、いざというときに安心ですね。

床暖房を設置したい場合にも、エコキュートは適しています。
床暖房にしたいとき、一般的には暖房機専用の給湯器を追加しますが、エコキュートなら、それ1台で床暖房に対応できます(対応機種を選びましょう)。

ただ、エコキュートにはデメリットも多くあります。

  • 室外機とタンクの設置スペースが必要
  • マンションで取り付けるときは大きさの制限がある
  • 停電になると湯を沸かせない
  • 貯湯タンクの衛生面が気になる人もいる

まず目に見えるデメリットとして、室外機とタンクの2つがあるため、スペースを取られます。

なので、マンションなどで宅内にエコキュートを設置する場合、希望するサイズの貯湯タンクが入らないことも……。
バルコニーに設置することもありますが、玄関扉を外さないといけなくなったり、交換工事が大掛かりなものになりがちです。

またエコキュートは、電気を動力とするだけに、停電になるとお湯を沸かせません。
いざとなれば、メリットであげたように貯めたお湯を直接取り出せますが、停電中はお湯があってもポンプが動かないので、蛇口からはお湯がでません(お水はでます)。

お湯を張る

あとは衛生面。
「タンクに貯めたお湯を使うのはちょっと…」と、気になる人は気になるかもしれませんね。

エコキュートは大きいので配置に注意

デメリットにもあげましたが、エコキュートは機体が大きいです。
なので、配置によって次のようなことが起きやすいので、注意しないといけません。

  • 配置によって、避難経路を塞いでしまう
  • 室外機やタンクを足がかりに、2階に侵入しやすくなってしまう
  • 風をだすので、隣家の迷惑になるかも

エコキュートは、前方600mm・側方300mmもあれば設置はできます。

ただ都市部の一戸建てなど、隣家が近いケースでは、エコキュートによって避難経路を塞ぐことになりかねません。

エコキュートのサイズ

また「室外機やタンクを足がかりに2階に侵入された」という話も聞きますので、2階窓との位置関係にも気を配った方がいいでしょう。

そして隣家に対しても注意がいります。

エコキュートは、隣家に向かって熱はだしませんが、風はだします。
なので、隣家の窓の正面に配置するのは、避けるようにしてください。

業者選びに注意!施工不良で大変なことになるケースも

エコキュートは、リフォーム会社などに依頼すれば設置することができます。

ただ「単に給湯器を設置するだけだかなら、安いところでいいだろう」と安易に業者を選んでは、後悔することになるかもしれません。

というのも一戸建ての場合、エコキュートを設置する為に、地面にコンクリートのベースを打ちます。

この場合、建物の基礎からアンカーを打って配筋をするのが必須なのですが、それをやらない業者が多い!

エコキュートの足場

これで地震くると、タンクの中の水の重さでコンクリートが割れて、建物から離れてしまうかもしれません。
他にも、地盤が悪い所に安易にベースを打って、割れてしまい傾いてしまった現場も見たことがあります。

だから、いくつかの業者に話を聞き、丁寧に説明してくれて信頼できるところを選びましょう。

エコキュート専門業者なら価格が安くなるかも

ではエコキュートを設置するのに、どこに依頼すればいいのか?

例えば、家のリフォームをするタイミングで給湯器も入れ替えようというのであれば、リフォーム会社に依頼すればOKです。

ただエコキュートを設置するだけなら、エコキュート専門業者というのがあるので、そこに依頼した方が安くなるでしょう。

作業着姿の男性

エコキュートは、パナソニックや三菱電機など多くのメーカーがだしていて、ホームページには、それぞれ定価が載っています。

ただ、そこに記載されている定価はあってないようなもの

エコキュートを含め住宅設備というのは、多く仕入れている業者ほど、ビックリするくらい安く仕入れられます。

安く仕入れられても、施工費をかなり上乗せしているケースもあるので、2〜3社は比較した方がいいでしょう。

地域名 エコキュート 専門業者」で検索してみてくださいね。

エコキュートの寿命は7年を目安に

エコキュートの耐用年数は、長めに言っているところもありますが、概ね7年くらいだと思っておいた方がいいと思います。

エコキュート

給湯器は耐用年数を超えてくると、修理をするにも部品がなくなっていたり、保証期間も過ぎていて修理代がかさみます。

なので壊れたら、買い換えを選択した方がいいかもしれません。

メーカー選びは慎重に!一度選んだら変えられない?

エコキュートは、シェア率の高いものから、次のようなメーカーがだしています。

それぞれメーカーによって、追い焚き機能だったり、スマホで操作できたりと様々な能力があるので、ホームページで確認して見てくださいね。

PCを見る夫婦

ただメーカー選びは慎重にしましょう。
というのも、よくできているというかなんというか……一度選んだメーカーは、買い換えするときも変更しにくくなっているからです。

上で説明したとおり、エコキュートの寿命は7年といったところですが、各メーカーは買い換えも視野に入れて、薄利多売しているのが実際のところ。

だからエコキュートは、各メーカーによって貯湯タンクの設置の仕方が共通ではありません。
貯湯タンクの足が違っていたり、配管が届かなかったり、タンクを固定するアンカーボルトが使えなかったりします。

マンションの場合だと、そもそもメーカーを選べないかもしれません。
マンション管理側との契約で、外観の見た目を壊さないためとか理由をつけて、特定のメーカーのものしか設置できなくなっていたりします。

エコキュートのメンテナンスは春と秋に

エコキュートのメンテナンスには、次のようなものがあります。

  • 貯湯タンクの清掃(春と秋に1回ずつ)
  • 浴槽フィルターの掃除(こまめに)
  • 配管の清掃(春と秋に1回ずつ)
  • 漏電遮断機・逃し弁・漏水の点検
    (春と秋に1回ずつ)

浴槽フィルターの掃除はこまめにやっておいた方がいいですが、その他は年2回くらいやっておけば十分でしょう。

冬にお湯を使えなくなっては大変なので、秋のうちにメンテナンスをしておきます。
その半年前で春にも一度メンテしておくイメージですね。

エコキュートメンテナンス

特に重要なのが貯湯タンクの掃除です。
貯湯タンクの内部はサビはしませんが、水道水に含まれる不純物が溜まっていきます。

それを外に流すわけですが、年2回を目安に排水栓からタンク内のお湯をだすだけなので、難しくはありません。

買い換えのタイミングで取り外したエコキュートを見たことがありますが、「定期的にメンテナンスしてなかったんだなぁ」というのは、よくわかります。

衛生面のことなので、しっかり忘れずにやりましょうね。

さいごに

いかがだったでしょうか?

ここではエコキュートについて、仕組みやメリット、注意点まで幅広くまとめてみました。

これからエコキュートを設置するなら、ぜひ参考にしてくださいね!