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こんにちは!このブログも7周年!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
木の温もりあふれる「木造住宅」は日本の気候にも合い、根強い人気があります。
そこで木造のハウスメーカーを選ぶわけですが…木造住宅を扱うハウスメーカーは多い!そうなってくると…
「坪単価を知って、いろいろと比較したい」
と思いますよね?

そこでこの記事は、そんなあなたのために木造のハウスメーカーを予算別に分けてご紹介!坪単価の目安も公開していきます。
ただ、坪単価だけで決めてしまうと、実は、とても危険な落とし穴が待ち構えています。
それも含めて、
- 坪単価だけでハウスメーカーを選んではダメな理由
- 予算別にどんなハウスメーカーがある?
- 主要な木造ハウスメーカーの特徴比較
- 後悔しないハウスメーカー選びのステップ
について、FPの視点から分かりやすく解説していきます。あなたのハウスメーカー選びにお役立てください!
坪単価だけで判断はNG!ハウスメーカー選びの落とし穴
まず、ハウスメーカー選びでよく使われる「坪単価」について、正しく理解しておくことが大切です。
坪単価の計算方法とは?
一般的に、坪単価は「建物本体の工事費用(本体工事費)」を「延床面積(建物の各階の床面積の合計、1坪=約3.3㎡)」で割った金額を指します。家本体を建てるのに、1坪あたりいくらかかるか、という目安ですね。
なぜ坪単価だけでは危険なのか?

坪単価は便利な目安ですが、それだけでハウスメーカーを比較・決定してしまうと、後で「こんなはずじゃなかった…」となりかねません。その理由は主に3つあります。
含まれない費用が多い(総額とのギャップ)
坪単価に含まれるのは、基本的に「本体工事費」だけです。家を建てるには、それ以外に「付帯工事費」(屋外の配管工事、地盤改良工事、外構工事など)や「諸費用」(税金、登記費用、ローン手数料、火災保険料など)がたくさんかかります。これらは総費用の2~3割以上を占めることも珍しくありません。坪単価に坪数を掛けただけでは、実際の総額とは大きくかけ離れてしまうのです。
算出基準がバラバラ
坪単価を計算する際の面積基準が、ハウスメーカーによって「延床面積」か「施工面積」(バルコニーなども含む)かが異なります。「施工面積」で計算すると坪単価は安く見えがちなので、比較する際は注意が必要です。
標準仕様が違う
坪単価に含まれる「標準仕様」(キッチン、お風呂、壁材、床材など)のグレードは、メーカーによって全く異なります。「坪単価は安いけど、標準仕様が最低限で、希望の設備や仕様にしたら結局高くなった…」というケースはよくあります。
坪単価はあくまで「目安」

以上のことから、坪単価はあくまで「初期段階での大まかな予算感を把握するための目安」として捉えることが重要です。特に異なるメーカー間での単純比較は避け、最終的には希望プランに基づいた「総額の見積もり」と「詳細な内訳」、「標準仕様の内容」をしっかり比較することが不可欠です。
予算別!木造ハウスメーカー坪単価カテゴリー

とはいえ、坪単価が予算感をつかむための一つの指標になるのも事実です。ここでは、一般的な木造ハウスメーカーを、坪単価(本体工事費ベース)によって大きく3つのカテゴリーに分けてみます。
- ローコスト(坪単価目安:約40万円~60万円)
徹底したコストカットで低価格を実現。規格化されたプランが多く、仕様の自由度は限定的。価格を最優先したい人向け。 - ミドルコスト(坪単価目安:約60万円~80万円)
品質、価格、設計自由度のバランスが良い。最も選択肢が多い価格帯。標準仕様もある程度のレベルが期待できる。 - ハイコスト(坪単価目安:約80万円~)
高品質な素材、高性能、自由設計、手厚い保証などが魅力。ブランド力もある。デザインや性能に強いこだわりがある方向け。
※これは一般的な目安であり、メーカーや商品、時期によって変動します。
主要木造ハウスメーカーの特徴比較
それでは、主要な木造ハウスメーカーをいくつかピックアップし、それぞれの特徴を表形式で見ていきましょう。(坪単価はあくまで目安です。最新の情報や詳細は各社にご確認ください。)
ローコスト~ミドルコスト

まずは比較的コストパフォーマンスが高いハウスメーカーをご紹介していきます。
タマホーム
特徴 | ローコスト代表格、国産材使用、コストパフォーマンス |
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工法 | 木造軸組在来工法 |
設計自由度評価 | 比較的高い |
坪単価目安 | 約40万~70万円 |
保証 | 初期10年(長期優良住宅認定なら最長60年延長可) |
アイフルホーム
特徴 | LIXILグループ。コストパフォーマンスと安心の品質を両立。子育て世代向け提案も。 |
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工法 | 木造軸組工法(剛床工法など) |
設計自由度評価 | 中程度(フランチャイズパッケージ中心) |
坪単価目安 | 約45万~70万円 |
保証 | 初期20年(最長60年延長可) |
アエラホーム
特徴 | 「外張りダブル断熱」による業界トップクラスの高気密・高断熱性能が強み。 |
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工法 | 木造軸組在来工法 |
設計自由度評価 | 高い(自由設計対応) |
坪単価目安 | 約50万~70万円 |
保証 | 初期20年(永年保証制度あり) |
アキュラホーム
特徴 | 「適正価格」での完全自由設計。品質と価格のバランスを重視。 |
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工法 | 木造軸組在来工法(メタルウッド工法等) |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約60万~80万円 |
保証 | 初期20年(最長35年) |
クレバリーホーム
特徴 | 外壁タイル標準仕様で、メンテナンス性とデザイン性が高い。フランチャイズ展開。 |
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工法 | プレミアム・ハイブリッド構法(木造軸組) |
設計自由度評価 | 中~高(自由設計対応) |
坪単価目安 | 約60万~80万円 |
保証 | 初期10年(最長30年) |
ユニバーサルホーム
特徴 | 独自の「地熱床システム」(1階全面床暖房標準)と高性能外壁材ALCが特徴。 |
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工法 | ハイパーフレーム構法(木造軸組) |
設計自由度評価 | 中~高 |
坪単価目安 | 約55万~80万円 |
保証 | 初期10年(最長30年) |
桧家住宅
特徴 | 全館空調「Z空調」と高気密・高断熱性能が魅力。企画型住宅が中心。 |
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工法 | ハイブリッド工法(軸組+2×4) |
設計自由度評価 | 中程度(企画型中心) |
坪単価目安 | 約55万~75万円 |
保証 | 初期10年(最長60年) |
ミドルコスト~ハイコスト

続いて、ミドルコスト~ハイコストのハウスメーカーをご紹介していきます。
ヤマダホームズ
特徴 | ヤマダデンキグループ。旧エス・バイ・エル等の技術を継承。スマートホーム提案も。 |
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工法 | 木造軸組、2×6工法など複数対応 |
設計自由度評価 | 中~高 |
坪単価目安 | 約60万~90万円 |
保証 | 初期 構造躯体20年、設備10年 |
日本ハウスHD
特徴 | 国産「檜」へのこだわり。高い住宅性能と直営工事体制。 |
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工法 | 木造軸組在来工法 |
設計自由度評価 | 中~高 |
坪単価目安 | 約70万~100万円 |
保証 | 初期35年(最長60年) |
木下工務店
特徴 | 完全自由設計。制震システム「DUOフレーム工法」。首都圏中心。 |
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工法 | 木造軸組、2×4工法 |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約70万~100万円 |
保証 | 初期10年(構造・防水50年保証) |
ミサワホーム
特徴 | 独自の大収納空間「蔵」。木質パネル接着工法による高い構造強度とデザイン性。 |
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工法 | 木質パネル接着工法、木造軸組(MJ Wood) |
設計自由度評価 | 中程度(パネル工法の場合) |
坪単価目安 | 約70万~100万円 |
保証 | 初期35年(永年保証制度あり) |
住友不動産
特徴 | 大手デベロッパー。マンション開発のノウハウを活かした都市型モダンデザイン。ZEH標準。 |
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工法 | 木造軸組、2×4、2×6工法 |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約70万~100万円 |
保証 | 初期10年(最長60年延長可) |
ハイコスト

最後に、ハイコスト帯のハウスメーカーをご紹介します。
スウェーデンハウス
特徴 | 業界トップクラスの断熱・気密性能。北欧デザイン。木製サッシ3層ガラス窓標準。 |
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工法 | 木質パネル工法 |
設計自由度評価 | 中程度 |
坪単価目安 | 約80万~100万円 |
保証 | 初期10年(50年間無料定期検診あり) |
住友林業
特徴 | 「木」への深い知見。独自「BF構法」による高い設計自由度と構造性能。高品質な木材。 |
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工法 | BF構法(木造軸組ベース) |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約85万~110万円 |
保証 | 初期30年(最長60年延長可) |
三井ホーム
特徴 | デザイン性の高さ(特に洋風)。独自「プレミアム・モノコック構法」による高性能。 |
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工法 | プレミアム・モノコック/MOCX WALL(2×6ベース) |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約85万~130万円 |
保証 | 初期10年(最長60年延長可) |
積水ハウス (シャーウッド)
特徴 | 業界トップクラスの技術力とブランド力。独自「シャーウッド構法」による高耐震性と設計自由度。 |
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工法 | シャーウッド構法(木造軸組) |
設計自由度評価 | 高い |
坪単価目安 | 約90万~130万円 |
保証 | 初期30年(永年保証制度あり) |
パナソニックホームズ
特徴 | パナソニックグループの技術力とブランド力。先進設備。鉄骨造が主力だが木造「artim」も展開(高価格帯)。 |
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工法 | 木造軸組(artim)/ 鉄骨 |
設計自由度評価 | 高い(artimの詳細は要確認) |
坪単価目安 | 約80万~120万円(artimは110万円~) |
保証 | 初期 構造躯体35年(HS構法の場合)など(最長60年延長可) |
一条工務店
特徴 | 業界最高クラスの断熱・気密性能。全館床暖房・太陽光発電標準。コストパフォーマンス高い。 |
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工法 | ツインモノコック(軸組+2×6) |
設計自由度評価 | 低い(「一条ルール」あり) |
坪単価目安 | 約70万~100万円(標準仕様の充実度を考慮) |
保証 | 初期10/15/30年(商品による) |
(注) 坪単価は目安であり、プランや仕様、建築時期によって大きく変動します。設計自由度は一般的な評価です。初期保証は主要構造部・防水に関するもので、条件により違ってきます。
後悔しない!ハウスメーカー選び 5つのステップ
では、具体的にどのようにハウスメーカーを選んでいけば良いのでしょうか?後悔しないための5つのステップをご紹介します。
ステップ①予算(総額)と優先順位を決める

- 何よりもまず、「総額でいくらまで家づくりにかけられるか」を明確にしましょう。建物本体だけでなく、土地代、付帯工事費、諸費用、そして予期せぬ出費に備える予備費(総予算の10%程度が目安)まで含めて考えることが重要です。
- 次に、「家づくりで譲れないポイントは何か」優先順位をつけましょう。「とにかく安く」「地震に絶対強い家」「おしゃれなデザイン」「暖かい家」「将来のリフォームしやすさ」「長期保証」など、家族で話し合って明確にすることが大切です。
ステップ②予算と優先順位に合うメーカーをリストアップ

- ステップ①で決めた総予算と優先順位をもとに、候補となるハウスメーカーを3~5社程度に絞り込みます。
- 前述の「予算別カテゴリー」や「メーカー比較表」を参考に、自分の条件に合いそうなメーカーを探してみましょう。ウェブサイトで施工事例を見るのも参考になります。
ステップ③情報収集と比較検討を効率的に

- 候補メーカーが決まったら、カタログを取り寄せたり、ウェブサイトでさらに詳しい情報を集めたりしましょう。各社の家づくりの考え方や標準仕様、保証内容などを比較します。
- 完成見学会には積極的に足を運びましょう。実際に建物を見ることで、図面だけでは分からない空間の雰囲気や素材の質感、担当者の人柄などを感じ取ることができます。
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ステップ④詳細見積もり(総額)とプランを比較

- 候補を2~3社に絞り込んだら、具体的な希望(間取り、こだわりたい仕様や設備など)を伝えて、詳細な見積もりとプランを作成してもらいます。
- ここでのポイントは、必ず「総額」で見積もりをもらうこと。そして、各社の見積もりを比較する際は、
- 単なる金額だけでなく、標準仕様に含まれるもの、含まれないもの(オプション)を細かくチェックする。
- 付帯工事費や諸費用の内訳と金額も比較する。
- 提示されたプランが、自分たちの希望をどれだけ満たしているか確認する。
- 不明点は納得いくまで質問する。
ステップ⑤担当者との相性もチェックして最終決定

- 家づくりは担当者との二人三脚。信頼でき、コミュニケーションがスムーズにとれる担当者かどうかも、非常に重要なポイントです。
- 質問への回答は誠実か、要望をしっかり汲み取ってくれるか、専門知識は確かかなど、打ち合わせを通して相性を見極めましょう。
- 最終的に、価格、プラン、仕様、保証、そして担当者との相性などを総合的に判断し、契約する1社を決定します。
まとめ
木造ハウスメーカー選びにおいて、「坪単価」はあくまで参考情報の一つです。坪単価だけで判断せず、
- 必ず「総額」で予算を考えること。
- 坪単価だけでなく、標準仕様、付帯工事費、諸費用、保証内容などを総合的に比較すること。
- 自分たちの家づくりにおける「優先順位」を明確にすること。
が、後悔しないための重要なポイントです。
多くのハウスメーカーが存在しますが、それぞれに得意分野や特徴があります。この記事で紹介した比較情報や選び方のステップを参考に、ぜひ情報収集と比較検討を進めてみてください。
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