住宅ローン比較 メガバンクVSネット銀行

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ハウスメーカー、今不動産特化FPカルタです!

カルタ

マイホーム取得に欠かせない住宅ローン。メガバンクに加え、ネット銀行も有力な選択肢となり、どこで借りるべきか迷うかもしれませんね?

金利の低さだけでなく、手数料、団信(団体信用生命保険)、サポート体制など、比較すべき点は多岐にわたります。

家の模型を持って悩む夫婦

そこで この記事では、メガバンクとネット銀行の住宅ローンについて、

  • 両者の違い
  • 金利、手数料、団信、審査、サポートなどを徹底比較
  • それぞれのメリット・デメリット
  • 最終的に自分に合った銀行を選ぶためのポイント

これらをFPの視点から徹底比較します!最適な住宅ローン選びの一助となれば幸いです。

メガバンクとネット銀行、どっちを選ぶべき?

豚の貯金箱

比較を始める前に、皆さんが一番知りたいであろう結論から。結局のところ、メガバンクとネット銀行、どちらが良いのでしょうか?

答えは…「あなたの優先順位によって最適な選択は変わる」 です。

  • コスト(金利・手数料)を最優先するなら、ネット銀行が有利な場合が多い。
  • 対面での手厚いサポートや安心感を重視するなら、メガバンクに分がある。
  • 団信(保険)の充実度を求めるなら、ネット銀行の無料付帯サービスは魅力的。
  • 手続きの利便性を重視するなら、オンライン完結のネット銀行が便利。

このように、何を重視するかによって、選ぶべき銀行のタイプは変わってきます。

何が違う?メガバンクとネット銀行の基本的な特徴

選択に迷う女性

比較に入る前に、まずはメガバンクとネット銀行がそれぞれどんな銀行なのか、基本的な特徴を押さえておきましょう。

メガバンクとは?

一般的に、三菱UFJ銀行三井住友銀行みずほ銀行の3行を指します。これらの銀行の主な特徴は以下の通りです。

  • 圧倒的な店舗網:全国各地に支店があり、対面での相談や手続きがしやすい。
  • 高い信頼性・ブランド力:長年の実績と規模からくる安心感がある。
  • 総合的な金融サービス:住宅ローン以外にも預金、投資、保険など幅広いサービスを提供。
  • 不動産業者との強い連携:提携している不動産会社も多く、物件探しとローン相談を連携させやすい。

ネット銀行とは?

インターネット上での取引を中心とする銀行で、実店舗を持たないか、持っていてもごく少数なのが特徴です。住宅ローンで人気の主なネット銀行としては、楽天銀行住信SBIネット銀行auじぶん銀行ソニー銀行などが挙げられます。

  • 店舗を持たないことによる低コスト運営:店舗維持費や人件費を抑えられるため、それを金利の低さや手数料の安さに還元できる。
  • オンライン完結の利便性:申込から契約まで、原則ウェブサイトやアプリで完結できる。
  • 独自のサービス・特典:グループ企業との連携(ポイント付与など)や、独自の団信サービスを提供していることが多い。
  • テクノロジーの活用:AI審査やアプリの使いやすさなど、デジタル技術を積極的に導入している。

このように、当然のことながら最大の違いは「実店舗の有無」にあり、それがコスト構造や提供されるサービス、手続きの方法などに大きな違いを生んでいます。

それでは、そんなメガバンクとネット銀行の具体的な比較をしていきましょう!

【比較①】金利は本当にネット銀行が有利?

家の模型と電卓を持つ女性

住宅ローン選びで最も注目されるのが「金利」です。一般的に「ネット銀行は金利が低い」というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?

金利タイプの種類

まず、住宅ローンには主に以下の金利タイプがあります。

  • 変動金利: 市場金利の変動に合わせて、半年に一度金利が見直されるタイプ。金利が低いのが魅力ですが、将来金利が上昇するリスクがあります。
  • 固定金利特約型: 借り入れ当初の一定期間(3年、5年、10年など)だけ金利が固定されるタイプ。固定期間終了後は、変動金利か再度固定金利かを選択します。
  • 全期間固定金利: 借入期間中ずっと金利が変わらないタイプ。【フラット35】が代表的。金利は変動金利より高めですが、返済額が変わらない安心感があります。

変動金利の比較

電卓を持って驚く夫婦

変動金利は、ネット銀行優位の傾向です。

ネットバンク各社(特に住信SBI、auじぶん、ソニー)は、メガバンクよりも低い変動金利を提示していることが多いですが、これは店舗コストが少ない分、金利で競争力を出しやすいためです。

ただし、メガバンク(特に三菱UFJ銀行)も、特定の条件(給与振込指定など)を満たす顧客に対して、ネットバンクに匹敵する、あるいはそれを下回る「最優遇金利」を提示することがあります。

変動金利は、以下の点に注意して比較するようにしましょう。

注意点①「最優遇金利」の適用条件

広告などで目にする最も低い金利は、誰でも適用されるわけではありません。年収、勤務先、自己資金割合、取引状況など、厳しい審査基準や条件をクリアする必要があります。自分がどの金利区分になるかは、事前審査を受けてみないと分かりません。

注意点② 変動金利のリスク

変動金利には、将来の金利上昇リスクが伴います。特に注意したいのが、返済額の見直しルールです。

  • 5年ルール/125%ルール: 多くのメガバンクや一部ネットバンクでは、金利が上昇しても5年間は月々の返済額を変えず、見直し後の返済額も直前の125%までしか上げない、というルールがあります。これにより急激な返済額の増加は抑えられますが、元金の減りが遅くなる可能性があります。
  • ルールなし(ソニー銀行など): 一部のネットバンクでは、これらのルールがなく、金利上昇がよりダイレクトに、かつ頻繁に返済額に反映される場合があります。低金利のメリットは大きいですが、金利上昇時の家計への影響をよりシビアに考える必要があります。

固定金利の比較

家と電卓
  • 固定期間選択型:メガバンク、ネットバンクともに様々な期間(2年~20年など)のプランを用意していて、競争が激しい分野です。比較する際は、「当初期間引下げプラン」か「全期間引下げプラン」かを確認しましょう。前者は当初の金利は低いですが、固定期間終了後の金利優遇幅が小さくなることが多いです。
  • 全期間固定金利:メガバンクや一部ネットバンク(auじぶん銀行、ソニー銀行の標準タイプなど)が自社商品として提供しています。楽天銀行や住信SBIネット銀行などは、【フラット35】(住宅金融支援機構と提携した長期固定ローン)の取り扱いで対応しています。

金利に影響するその他の要因

  • 団信の特約:がん保障などの特約を付けると、金利が上乗せされるのが一般的です(ネット銀行の無料付帯を除く)。
  • 特定のサービス利用:給与振込、クレジットカード作成、提携サービスの利用(例: auじぶん銀行のau関連サービス)などで金利優遇が受けられる場合があります。
  • 環境配慮型住宅:ZEH(ゼッチ)などの省エネ住宅に対して、金利を優遇する制度を設けている銀行もあります。

【FP視点】

金利は住宅ローンの総返済額を左右する最も大きな要素ですが、表面的な数字だけで比較するのは危険です。必ず、自分に適用されるであろう金利(最優遇ではない可能性も考慮)、変動金利のリスク(返済額見直しルール)、固定期間終了後の金利団信などの付帯条件まで含めて、総合的に判断することが重要です。

【比較②】見落としがちなコストをチェック!

飛んでいく紙幣

住宅ローンを借りる際には、金利以外にも様々な「諸費用」がかかります。これも銀行によって大きく異なるため、しっかり比較しましょう。

事務手数料

事務手数料とは、ローン契約時に銀行に支払う手数料で、メガバンクとネット銀行で最も差が出やすい項目の一つです。

メガバンクの事務手数料

メガバンクの事務手数料は、借入金額に対して「定率型(例: 借入額の2.2%)」を採用していることが多いです。例えば、5,000万円借りると110万円の手数料がかかります。

ネット銀行の事務手数料

ネット銀行の事務手数料は、メガバンクに比べてバライティに富んでいます。

  • メガバンク同様の「定率型(例: 借入額の2.2%)」(住信SBI、auじぶんなど)。
  • 借入額に関わらず「定額型(例: 33万円)」(楽天銀行 ※条件あり)。
  • 金利タイプやプランによって「定額型(例: 4.4万円)か定率型かを選べる」(ソニー銀行、みずほ銀行)。

【FP視点】

借入額が大きい場合、定額型の手数料は非常に魅力的です。例えば5,000万円借りる場合、定率2.2%なら110万円ですが、定額33万円なら77万円も初期費用を抑えられます。ただし、手数料が安いプランは金利が若干高めに設定されていることが多いです(ソニー銀行、みずほ銀行など)。そのため、「初期費用を抑えたい」のか、「金利を含めた総支払額を抑えたい」のかを考え、自分の資金状況に合わせてシミュレーションすることが重要です。

保証料

家を守ろうとする女性

保証料とは、万が一返済できなくなった場合に、保証会社が銀行に立て替え払いをするための費用です。

ネット銀行では、無料(または銀行負担)としているところがほとんどです。

対してメガバンクでは、無料のプランもありますが、金利に上乗せされたり、別途「一括前払い」や「分割払い」で支払うプランがあったりします。みずほ銀行のように選択制の場合もあります。

保証料の有無や支払い方法も、総コストに影響を与える大事な要素です。

繰上返済手数料

繰上返済手数料とは、返済期間中に、まとまった金額を前倒しで返済(繰上返済)する際の手数料です。

  • 一部繰上返済:多くの銀行で、インターネット経由での手続きは無料です。
  • 全額繰上返済:借り換えなどでローン全額を一括返済する場合、特に固定金利期間中などは手数料(数万円程度)がかかる場合があります。

ソニー銀行は、全額繰上返済も無料としており、これは大きなメリットです。将来的に繰上返済を積極的に考えている場合は、手数料の条件も確認しておきましょう。

印紙代

契約書

ローン契約書(金銭消費貸借契約書)に貼る収入印紙の費用です。

  • 電子契約:ネット銀行を中心に電子契約が普及しており、その場合は印紙代は不要になります。メガバンクでも電子契約に対応している場合があります。
  • 紙の契約書:従来の紙の契約書の場合は、借入金額に応じて印紙代(数万円程度)が必要です。

その他の諸費用

上記以外にも、抵当権設定登記にかかる登録免許税司法書士への報酬火災保険料・地震保険料などが別途必要になります。これらはどの銀行で借りても基本的に発生する費用です。

【FP視点】

諸費用、特に事務手数料は「隠れたコスト」になりがちです。金利の低さだけに目を奪われず、諸費用を含めたトータルコストで比較検討することが、賢いローン選びの鉄則です。特に初期費用を抑えたい場合は、手数料体系の選択肢がある銀行(みずほ、ソニー)や定額制の銀行(楽天)を検討する価値がありますが、金利とのバランスを必ず確認してください。

【比較③】団信に付帯した保証内容をチェック!

チェックリスト

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、保険金でローン残高が完済される保険です。ほとんどの民間住宅ローンで加入が必須となっています。

団信の保険料は銀行負担

団信が保証するのは、死亡・高度障害保障。通常、保険料は銀行負担(金利に含まれている)で、無料で付いてきます。

注目すべきは「疾病保障特約」!

今は基本保障に加えて、がん・脳卒中・急性心筋梗塞(3大疾病)や、さらに範囲を広げた生活習慣病(7大疾病、8大疾病、11疾病など)と診断されたり、所定の就業不能状態になったりした場合にもローン残高がゼロまたは一部免除になる「疾病保障特約」付きの団信が充実しています。これは、働き盛りの世代にとって、万が一の病気への大きな備えとなります。

メガバンクとネット銀行の疾病保障の違い

本を読む夫婦

ここに、メガバンクとネット銀行の大きな違いが現れます。

メガバンクの団信

  • 疾病保障特約はオプション扱いが基本。
  • 保障を付けるには、住宅ローン金利に年0.1%~0.3%程度上乗せする必要がある場合が多いです(例:三菱UFJ 7大疾病保障 +0.3%)。
  • 保障内容(対象疾病、支払い条件:診断一時金か就業不能継続かなど)は銀行ごとに異なります。

ネット銀行の団信

  • 「がん50%保障」や「全疾病保障」などが無料で付帯する銀行が多いのが最大の特徴です!
  • 楽天銀行:がん50%保障+全疾病特約が無料付帯。
  • 住信SBIネット銀行:全疾病保障が無料付帯。さらに50歳以下なら3大疾病50%保障も無料。
  • auじぶん銀行:がん50%保障団信(全疾病相当の保障含む)が無料付帯。
  • ソニー銀行:がん団信50が無料付帯。

さらに手厚い保障(がん100%保障など)も、メガバンクより比較的低い金利上乗せ(例:ソニー銀行 がん100% +0.1%、auじぶん銀行 がん100% +0.15%)で追加できる場合があります。

その他の団信オプション

家の模型といいねマーク
  • 夫婦連生団信夫婦ペアローンなどの場合に、どちらか一方に万一のことがあった際に、双方のローン残高がゼロになるタイプ(例:三井住友「クロスサポート」、みずほ「ペアローン団信」、楽天、auじぶん)。金利上乗せが必要な場合が多いです。
  • ワイド団信:健康上の理由(持病など)で通常の団信に加入できない方向けの、引受基準が緩和された団信。金利上乗せ(例: +0.2%~0.3%程度)が必要です。

【FP視点】

団信は、単なるローンのおまけではなく、重要な生命保険・就業不能保険としての側面を持っています。特に働き盛りのファミリー層にとって、万が一の病気やケガで収入が途絶えた際のローン返済は大きな不安要素。ネット銀行が提供する無料の充実した疾病保障は、非常に大きなメリットと言えます。メガバンクで同等の保障を得ようとすると、年間数万円~十数万円の追加負担(金利上乗せ分)が必要になるケースが多いからです。

ただし、保障内容の詳細(対象となる疾病の定義、支払い条件:診断されただけでOKか、入院や就業不能状態が一定期間続く必要があるか、上皮内がんも対象か等)は、銀行やプランによって細かく異なります。例えば同じ「がん保障」でも、「診断給付」なのか「継続要件付」なのかで大きな違いがあります。ご自身の健康状態や、加入している他の生命保険とのバランスも考慮し、必要な保障内容をしっかりと比較検討することが大切です。

【比較④】審査の通りやすさに違いはある?

住宅ローンを借りるには、必ず審査があります。「メガバンクは審査が厳しい?」「ネット銀行は通りやすい?」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。

審査基準の基本5項目

銀行は、申込者がきちんとローンを返済できるか、万が一返済できなくなった場合に貸したお金を回収できるか、という観点から審査を行います。主なチェックポイントは以下の通りです。

  • 申込者の属性:年齢、年収、勤務先、勤続年数、雇用形態(正社員、契約社員、自営業など)、家族構成など。
  • 信用情報:過去のローン返済履歴やクレジットカードの支払い状況など(延滞などがあると厳しい)。
  • 物件の担保価値:購入する土地や建物の価値。
  • 返済負担率:年収に占める年間総返済額(住宅ローン+他の借入)の割合。一般的に30~35%以内が目安。
  • 健康状態:団信に加入できるか。

メガバンクの審査

  • 対面でのヒアリング:店舗で担当者と直接話す中で、収入の安定性などを補足説明できる可能性があります。
  • 審査基準:一般的には安定性を重視するため、勤続年数が短い、非正規雇用、自営業などの場合は、ネット銀行よりも審査が厳しくなる傾向があると言われています。ただし、取引実績なども考慮される場合があります。
  • 不動産業者との連携:提携している不動産会社からの紹介の場合、審査がスムーズに進むこともあります。

ネット銀行の審査

  • オンライン・AI審査:申込情報をもとに、システムやAIを活用したスコアリング審査が中心となることが多いです。基準に満たないと機械的に判断される可能性もあります。
  • 多様な雇用形態への対応:一部のネット銀行では、契約社員、派遣社員、自営業者(業歴要件あり)など、メガバンクでは難しいとされるケースでも申し込みを受け付けている場合があります(auじぶん銀行など)。ただし、個別の審査が必要です。
  • 審査の厳しさ:金利が低い分、貸し倒れリスクを避けるために、物件の担保評価や信用情報を厳しく見ている、という声もあります(楽天銀行、ソニー銀行など)。

【FP視点】

一概に「メガバンクだから厳しい」「ネット銀行だから甘い(あるいは厳しい)」とは言えません。 審査基準は各銀行で異なり、公表されていない部分も多いです。また、申込者の状況(年収、勤続年数、自己資金、物件など)によっても、通りやすい銀行は変わってきます

最も確実なのは、気になる銀行の「事前審査」を複数受けてみることです。事前審査なら、比較的簡単に、自分がどの程度の条件で借りられそうかの感触をつかむことができます。

【比較⑤】手続き・サポート体制は?

住宅ローンの手続きは複雑で分かりにくいことも多いですよね。手続きのしやすさや、困ったときのサポート体制も重要な比較ポイントです。

申込プロセスと手続きの利便性

家の模型を持つ夫婦

メガバンクの利便性

  • 店舗相談可能:全国にある店舗で、担当者に直接相談しながら手続きを進められます。複雑な内容も対面で質問できる安心感があります。
  • オンライン手続きも拡充:近年はメガバンクもオンライン申込や電子契約に対応を進めていますが、一部手続きで来店が必要になる場合もあります。

ネット銀行の利便性

  • オンライン完結:申込から契約まで、原則ウェブサイトやアプリ上で完結できます。店舗に行く必要がなく、時間や場所を選ばない利便性の高さが最大のメリットです。
  • ペーパーレス:必要書類もウェブ経由でアップロードし、電子契約に対応しているため、印紙代も不要な場合が多いです。
  • スピード:事前審査は最短即日~数日で結果が出ることが多く、スピーディーです。

サポート体制

コールセンターの女性

メガバンク

  • 対面サポート充実:店舗での対面相談が最大の強み。住宅ローンの専門スタッフに直接、詳細な相談が可能です。
  • 電話・オンラインサポート:もちろん、電話やオンラインでのサポートも提供されています。

ネット銀行

  • ウェブ・電話中心:基本的にウェブサイトのFAQやチャットボット、電話での問い合わせが中心となります。
  • 専任担当者:ソニー銀行のように、申込者一人ひとりに専任のローンアドバイザーが付く手厚いサポートを提供している銀行もあります。
  • 提携先での対面サポート:住信SBIネット銀行(提携金融機関、SBIマネープラザ)、auじぶん銀行(ARUHI経由)、ソニー銀行(提携代理店)など、一部のネット銀行では限定的ながら対面相談の窓口も用意されています。

【FP視点】

手続きの利便性を最優先するなら、オンライン完結のネット銀行が圧倒的に便利です。特に、日中忙しくて銀行窓口に行く時間がない方には大きなメリットでしょう。

一方、住宅ローンのような複雑な契約について、担当者に直接会って、顔を見ながらじっくり相談したい、という安心感を重視する方にはメガバンクが向いています。ただし最近では銀行再編の流れが大きく、メガバンクも次々と対人店舗を減らすなどしているので、いつまで対面相談ができるかは疑問です。

【タイプ別】あなたにおすすめなのはどっち?選び方のポイント

さて、ここまで様々な角度からメガバンクとネット銀行を比較してきました。最後に、これまでの比較を踏まえ、どんな人にどちらのタイプの銀行がおすすめか、選び方のポイントをまとめます。

「ネット銀行」をオススメする人

  • とにかく総コスト(金利+諸費用+団信コスト)を抑えたい
    ⇒ 低金利、魅力的な手数料体系、無料の充実した団信は大きなメリット。ただし、しっかりシミュレーションは必要。
  • 手続きはオンラインでスピーディーに済ませたい。店舗に行く時間がない/面倒だ
    ⇒ 申込から契約までオンライン完結はネット銀行の得意分野。
  • 団信の疾病保障を手厚くしたい(特に無料で)
    ⇒ がん50%保障や全疾病保障などが無料付帯なのは非常に魅力的。
  • auユーザーや楽天ユーザーなど、特定の経済圏のサービスをよく利用している
    ⇒ auじぶん銀行や楽天銀行なら、金利優遇やポイント付与などの特典が受けられる。

「メガバンク」をオススメする人

  • 金利の低さよりも、対面での相談による安心感を重視したい
    ⇒ 店舗で担当者に直接相談できるのはメガバンクならでは。
  • 住宅ローン以外にも、様々な金融サービスをまとめて相談したい
    ⇒ 総合金融機関としてのサービスラインナップが豊富。
  • 変動金利を選びたいが、金利上昇時の返済額急増リスクが心配
    ⇒ 多くのメガバンクには「5年/125%ルール」があり、急激な負担増を緩和できる。
  • 不動産会社との連携によるスムーズな手続きを期待したい
    ⇒ 提携関係が強い場合、手続きが円滑に進む可能性がある。
  • 審査に少し不安があり、対面で状況を説明したい
    ⇒ 担当者への相談が可能な場合がある(ただし、最終的な審査結果は別)。

まとめ

メガバンクとネット銀行、それぞれに独自の強みと特徴があり、どちらが絶対的に優れているということはありません。大切なのは、それぞれの違いを正しく理解し、何を最も重視するかという優先順位で住宅ローンを選択することです。

  • メガバンク:信頼と実績、手厚い対面サポートが魅力。
  • ネット銀行:低コスト(金利・手数料・団信)とオンラインの利便性が魅力。

金利の低さや広告のイメージだけで飛びつくのではなく、手数料や団信の内容、サポート体制、そして変動金利のリスクなど、様々な要素を総合的に比較検討することが、後悔しない住宅ローン選びの鍵となります。

ぜひ、納得のいく一本を見つけてくださいね!