平屋にしたいんだけど、ちょっと冒険だよね。新築費用って二階建てより高いのかな?
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こんにちは!
元ハウスメーカー今不動産特化FPのカルタです!
平屋は二階建てに比べて「坪単価」は確実に高くなります!
同じハウスメーカーの商品でも、平屋と二階建てとでは、坪5万円〜10万円違ってもおかしくありません。
では、例えば40坪の家を建てるとして、平屋にすると200万円〜400万円割高になる?…かというと、そうでもないんです。
論より証拠。まずは次の間取りを見てみましょう!
それぞれの広さを比べてみると…?
どうでしょう?
LDKとか子供部屋とか、生活空間の広さはほぼ一緒。
でも、全体の延床面積は二階建てよりコンパクトになっていますね!
このように平屋は間取りしだいで、延床面積をコンパクトに抑えられて、そのぶん費用もカットできるのが特徴。
今回は、気になる平屋の新築費用が二階建てとどのくらい違ってくるのか、8つのポイントを間取りで比較しながらご紹介します!
基礎工事で平屋は100万円超高くなる
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
基礎工事 | 約290万円 | 約160万円 |
差額 | 平屋にすると…約130万円アップ |
※平屋ver:28.75坪(95.04㎡)
二階建てver1階:16.50坪(54.65㎡)
平米あたりの単価30,000円として計算
平屋にすると、1階部分の床面積が大きくなるので、それにともなって住宅基礎の部分も大きくなります。
基礎工事は平米あたりの単価が高いので、平屋と二階建てとでは大きな差がでます。
また、布基礎とベタ基礎とでも単価は大きく変わってきますが、最近ではベタ基礎のケースが多く、平米あたりの単価は30,000円〜35,000円くらいになります。
屋根工事も平屋の費用アップの原因
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
屋根工事 | 約95万円 | 約55万円 |
差額 | 平屋にすると…約40万円アップ |
※平屋ver:28.75坪(95.04㎡)
二階建てver2階:16.50坪(54.65㎡)
平米あたりの単価10,000円として計算
平屋は二階建てに比べると、屋根面積も大きくなります。
屋根材によって単価は違い、平米あたりの単価はおおよそ次の通りです。
- 瓦:10,000円/㎡
- ガルバリウム鋼板:8,000円/㎡
- スレート:7,000円/㎡
2階トイレがなくなる費用効果は?
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
2階トイレ | 0万円 | 約40万円 |
差額 | 平屋にすると…約40万円ダウン |
※トイレ本体20万円、給排水工事20万円として計算
平屋にするなら、余程の広さでない限り、トイレはひとつで十分でしょう。
2階のトイレがなくなれば、トイレ本体の費用だけでなく、2階にとおすはずだった給排水工事もなくなります。
トイレ本体は安いものなら10万円くらい。
高くなってくると30万円を超えてきます。
給排水工事の費用は、配管の長さによっても変わりますが、だいたい10万円〜20万円くらいになります。
2階のバルコニーは意外と高い
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
2階トイレ | 0万円 | 約100万円 |
差額 | 平屋にすると…約100万円ダウン |
※建物と一体型のバルコニーを設置した場合
2階のバルコニーは防水処理が必要なぶん、平米あたりの単価は室内床よりも高くなります。
外付のバルコニーであれば20万円〜30万円程度ですが、建物と一体化したバルコニーであれば、3畳くらいでも100万円を超えてきます。
平屋では、バルコニーの代わりにウッドデッキを設置するケースもあります。
その場合の費用も20万円くらいなので、バルコニーとの差額はかなり大きいですね。
外壁は平屋にすると費用ダウン
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
2階トイレ | 約54万円 | 約84万円 |
差額 | 平屋にすると…約30万円ダウン |
※平米あたりの単価8,000円で計算
平屋と二階建てとでは、外壁量も大きく違ってきます。
今回の平屋verは、外周が約44m。
対して二階建てverの外周は約66mなので、外壁量が35%少なくなっていることになります。
外壁材によって単価は違い、安いもので4,000円/㎡くらい、高いものであれば10,000円/㎡を超えてきます。
階段と階段ホールがなくなる費用効果は?
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
2階トイレ | 0万円 | 約70万円 |
差額 | 平屋にすると…約70万円ダウン |
※窓もドアもない空間なので、単純に坪単価×坪数の減にはならない
平屋にすれば、二階に上がる階段と、階段ホールが要らなくなります。
今回の二階建てverでは、階段と階段ホールが約3畳分あるので、平屋にすれば、それだけコンパクトにできて費用をカットできます。
3畳分の差でどのくらいの費用差がでるかは、各メーカーの工法や材質によって違いますが、50万円〜100万円くらいのコストカットにはなるでしょう。
土地代は倍ほど高くはならない(土地探しからの場合)
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
差額 | 土地による |
平屋は二階建てに比べるともちろん、広い土地が必要になります。
ただ、間取りの工夫しだいでは土地面積を抑えて平屋を建てることも可能!
例えば今回の二階建てver、車1台分の車庫スペースでよければ、35坪の土地でも十分おさまります。
では、平屋の方はどうでしょう?
平屋にしたからといって、二階建ての倍近い土地面積が必要になるわけではありません。
今回の平屋verは、約55坪の土地でも、二階建てverと同じくらいの余裕をもっておさまります。
もともと平屋にすると延床面積がコンパクトになります。
そこに間取りのちょっとした工夫を加えれば、更におさまりが良くなります。
選ぶ土地によって、それこそ費用は青天井に上がっていきます。
費用を抑えるなら、プロに間取りを相談しながら土地探しをすることをオススメします。
詳しくは、≫ 土地が欲しい!ハウスメーカーで土地探しをオススメする3つの理由をご参考に!
地盤補強費用は一階面積によってアップする可能性あり
平屋ver | 二階建てver | |
---|---|---|
差額 | 土地による |
既に土地がある人も、これから土地を探す人も、平屋を建てる上で考慮しておかないといけないのが、地盤補強費用。
地盤補強とは、家を建てる敷地の地盤が弱いときに、硬い地盤に到達するまで鋼管杭などを打って補強することをいいます。
硬い地盤までの距離が長いほど、地盤補強費用は高くなりますが、同時に平屋にして1階の床面積が増えると鋼管杭の数が増えて費用が増加する可能性があります。
なるほど。平屋は坪単価は高いけど、コンパクトにできるから総額ではそこまで高くならないんだ?
そのとおり!だから最近では、若い世代にも平屋は人気がありますよ。
でも、せっかくの注文住宅なんだし、間取りにはこだわりたいな…。コンパクトにするとそんな余裕ないよね?
そんなことはないですよ!コンパクトな平屋だからこそ、おしゃれで暮らしやすい間取りにできることもあるんです。
コンパクトな平屋だからこそ?
はい。詳しくは≫ コンパクトでもおしゃれ!平屋のメリットを活かしきる間取りのポイントを参考にしてみてくださいね!