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[char no=21 char=”女性(ショック)”]賃貸併用住宅を建てたいけど、ハウスメーカーはどうやって選べばいいの?[/char]
こんにちは!
元ハウスメーカー、今不動産特化FPのカルタです!
通常の一戸建てと賃貸併用住宅とでは、比較すべきところが、まるで違います!
単に自分が住む家を建てるのであれば、自分好みの家をつくってくれるハウスメーカーを選べば良いです。
でも、賃貸併用住宅を建てる場合、優先すべきは自分の好みより入居者のニーズ!
入居者のニーズは立地によって大きくかわり、うまくマッチした建物でないと、空室や家賃下落などで収支マイナスとなりかねません。
そうなると、賃貸部分はただの金食い虫…。
残るのは、ローンの返済と修繕コストだけです。
では、どうやって入居者のニーズを把握する?
難しく感じますが、心配しなくても、これはハウスメーカーがしてくれます。
賃貸併用住宅を建てるときには、一戸建てには無い「市場調査」という段階があります。
ハウスメーカーは、系列の不動産会社に調査を依頼するなどして、あなたの立地環境を調べます。
そして交通の利便性、近隣の施設、周辺の家賃相場など様々なデータを基に、どんな家を建てれば、どのくらいの収益が見込めるかプランを提案してくれるわけですね。
そこで今回は、ハウスメーカーの提案をどうとらえ、なにを比較すべきか。
“賃貸併用住宅を建てるときの、ハウスメーカーの比較基準4つ”をお届けします!
ハウスメーカーの比較基準4つ
①営業マンの提案力
賃貸併用住宅では、一戸建て以上に営業担当者の手腕が問われます。
誠実な雰囲気、親切で丁寧、それはもちろん必要。ただ、それ以上に必要になのが、ビジネスとしての提案力です。
賃貸経営は20年、30年と長期にわたるビジネス形態です。
安定的な収益が得られるよう具体的な戦略をたてなければいけません。
だから、営業マンの提案にどんな根拠があるのか。特に入居者のターゲットと間取り、収支計画は、納得できるまで掘り下げる必要があります。
入居者のターゲットと間取り
入居者のターゲットをどんな層にするかで、間取りは大きく変わります。
単身者層をターゲットにするのであれば1K・1LDK・2Kサイズの間取りなるでしょう。
ファミリー層をターゲットにするのであれば、2DK以上のサイズになりますね。
さらに駐車場の確保も重要なテーマです。
高齢者層をターゲットにするのであれば、余裕のある広さが必要で、さらにバリアフリー設備を整えなければいけません。
限られた敷地面積の中では、部屋数をいくつにするかも重要な問題です。
小さな間取りで部屋数を増やすと、空室のリスクが分散できます。
ただし、建具や壁、キッチンなどの水回りが増えるため、初期コスト・修繕コストは部屋数に応じて大きくなります。
あなたの立地環境では、どんな人に入居してもらい、どんな間取りにすべきなのか。
各ハウスメーカー営業マンの提案の見どころです。
収支計画
賃貸併用住宅では、通常の一戸建てにはない、収支計画がついてきます。
収支計画とは、賃貸部分でどのくらいの収入があって、どのくらいの支出があるかの試算のこと。
ただ、この収支計画は、良く見せようとして、設定が甘くなっていることが多いので注意が必要です。
例えば、「家賃が30年一定」であったり、「30年常に満室状態」というのは、普通ありえません。
また、賃貸併用住宅では他人が暮らすことになるため、修繕が必要になったときに「このくらいなら我慢できる」のような判断はできず、修繕費の積み立ても大切なテーマです。
以下は、一般的な収入と支出の調べ方や設定値です。
ハウスメーカー営業マンの設定が甘すぎないかチェックし、提案を同じフィールドで比較できるよう調整しましょう。
<収入のチェック項目>
家賃設定 | ホームズのサイトを使うのが便利です。住所から近隣「新築」の家賃相場を調べられるので、これと比べて差があるのであれば、その理由を明確にしてもらいましょう。 |
---|---|
家賃の下落率 | 家賃は建物の築年数に応じて下落するのが一般的です。通年、家賃が下がらない設定となっていた場合、家賃下落率年1%などで設定し、試算しなおしてもらいましょう。 |
空室率 | 立地環境にもよりますが、空室率は築年数に応じて上昇するのが一般的です。賃貸契約の更新時期にあわせて空室率を10%程度に見込んで計算すると良いです。 |
<支出のチェック項目>
修繕費 | 家賃に加え管理費をもらうケースでも、10年、15年単位で行う大規模修繕に備えた積立が必要です。おおよそ建築費の2%程度は用意しておきましょう。 |
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管理委託費 | 地元の不動産会社などに賃貸部分の管理を委託する場合に必要な費用です。どこまで委託するかによりますが、家賃回収や契約の管理、清掃と定期点検程度なら年間収入の5%くらい。一括借上げ(あとで説明します)なら15%くらいです。 |
ローン金利 | 現在の超低金利時代がいつまでも続くとは限りません。変動金利で借入する場合は、10年後に金利が1.0%あがったらどう影響するかなど、いくつか試算してもらうようにしましょう。 |
営業マンの提案は市場調査を基にされますが、同じ調査結果だったとしても、その人の経験や能力で形をかえます。
ビジネスプランの明確でない営業マンでは、のちのち後悔することになります。
今後のブレーンとして役に立つ人材かどうか、営業マンをしっかり見定めてください。
②性能・設備
賃貸併用住宅の性能・設備は、通常の一戸建てよりも慎重に検討しなければいけません。
性能について
次の表は、積水化学工業が行った「賃貸住宅の入居者ニーズ実態調査」のアンケート結果で、持ち家に比べ賃貸住宅で不満に思う点をあげたものです。
防音、収納に関するニーズが圧倒的に高いことがうかがえます。
まずはこれらについて、各ハウスメーカーの商品がどの程度の性能であるか比較しましょう。
設備について
設備を充実させると、当然コストもあがります。そうすると、家賃も上げざるを得ません。
家賃があがっても、設備を優先したいというニーズも当然ありますが、周辺の家賃相場に比べ差が大きくなると、やはり入居者は募りにくくなります。
そのため、ハウスメーカーを比較する上では、まず標準仕様でどの程度の設備であるかを比較します。
そして、そこに何を加え、何を加えないかを検討し、最終的に入居者ニーズを満たしながらも周辺家賃相場とのバランスを保てるハウスメーカーを候補として残しましょう。
次の表は、リクルート社が行った「家賃があがっても欲しい設備」のアンケート結果です。
参考元:2015年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査 (首都圏版)
なにを充実させるかは、入居者ターゲットによっても変わってきます。
例えば、ファミリー層がターゲットになる場合は、「追い炊き機能つきの風呂」のニーズは高いですが、単身者層をターゲットとする場合には、まず必要ないでしょう。
お金はかけるべきところに、かけましょう。
商品コンセプトとネームバリュー
ハウスメーカーによっては、ターゲットにあわせた商品コンセプトというものがあり、そこも重要な比較ポイントになります。
商品コンセプトがある場合、ハウスメーカーはテレビCMや雑誌など、各種メディアでアピールします。
それがそのままネームバリューとなり、あなたにとっても入居者を募集しやすくなる効果があるので、立地環境にマッチした商品コンセプトがあるハウスメーカーは、優先的に候補として残しましょう。
セキスイハイムの例
例えば、セキスイハイムには「エナジーシェア賃貸」というコンセプトをもった賃貸住宅があります。
これは太陽光パネルを設置し、電力を入居者でシェアできるというもので、家にいる時間の長いファミリー層に特に支持されそうです。
参照元:セキスイハイムHP
ダイワハウスの例
ダイワハウスには「女性向け防犯配慮賃貸」というものがあります。
かけつけサービスや録画機能付きインターホンなどのサービスを充実させていて、女学生など単身者が賃貸を比較したとき、選ばれやすくなるでしょう。
参照元:ダイワハウスHP
アフターケア
アフターケアの充実も、賃貸併用住宅を建てる上では重要な比較ポイント。
通常の一戸建てでは、アフターケアといえば「メンテナンス」のことを指しますが、賃貸併用住宅においては、そこに「経営のサポート」が加わります。
賃貸経営では、入居者の募集や審査、契約の更新、クレームの処理、設備が故障した際の修理などなど、すべきことは数多くあり、ハウスメーカーによるきめ細やかなサポートが望まれるところです。
積水ハウスの例
例えば、積水ハウスの賃貸住宅シャーメゾンでは、引き渡し後に「シャーメゾンオーナーサイト」が用意され、そこを起点として専門家によるサポートを受けたり、各種セミナーへの参加ができます。
参照元:積水ハウスHP
三井ホームの例
三井ホームでは、「オーナー代行システム」というものがあり、賃貸管理業務全般を三井ホームエステートという系列会社が請け負ってくれます。
また、「滞納家賃サポートシステム」や「らくらくサポート(原状回復+設備保証)」などの独自のサポート体制を展開しています。
参照元:三井ホームHP
「全てお任せ」の一括借上げという方法もあるが…
なお、初めて賃貸経営をする場合や、副業として賃貸経営を考えているなら、賃貸管理業務はできれば専門家に任せたいところでしょう。
その場合、ハウスメーカーからは、引き渡し後の「一括借上げ(サブリースともいう)」を勧められることが多いです。
これは、物件を系列の管理会社などが借り上げて、入居者に転貸する仕組みのこと。
管理会社が全ての賃貸管理業務を行い、空室があったとしても毎月の家賃保証もあるので魅力的な仕組みですが、過信は禁物です。
家賃保証といっても、当初の家賃がずっと保証されるわけではなく、数年おきに見直されるので、条件については細かく確認してください。
各ハウスメーカーのアフターケアについては、いったん一括借上げを使わなかったときに、どんなサポートが受けられるかを比較するのをおすすめします。
ハウスメーカーには経営のブレーンとなってもらい、賃貸管理業務は地元の不動産会社に任せるというのも、ひとつの手です。
ハウスメーカーに提案をうける一番良い方法
[char no=24 char=”女性(指さし)”]なるほど!じゃあ、比較するところもわかったし、展示場に行ってみようかな♪[/char]
[char no=8 char=”カルタ(えっ)”]展示場には行かない方がいいですよ![/char]
[char no=21 char=”女性(ショック)”]え!・・・なんで?[/char]
[char no=10 char=”カルタ(う~ん)”]展示場にいるのは、一戸建て専門の営業マン。賃貸経営の知識ゼロでも、あなたの担当になれちゃうからです。それがトラブルの元になっていることも多いです。[/char]
[char no=23 char=”女性(これは?)”]賃貸のことを何も知らなくても、担当になれちゃうの?[/char]
[char no=10 char=”カルタ(う~ん)”]ハウスメーカーは、一戸建てと賃貸とで明確に部署が分かれいます。
でも、賃貸併用住宅は、一戸建ても兼ねてますからね。[/char]
[char no=31 char=”女性(?)2”]そっか。じゃあ、賃貸に詳しい営業マンと話すには、どうしたらいいの?[/char]
[char no=11 char=”カルタ(ガッツ)”]各ハウスメーカーのHPから事業所を探しても良いですが、それよりもっと良い方法があります!
賃貸併用住宅を建てるなら、これ以上適した方法はないと言えるものです![/char]
[char no=18 char=”女性(ニッコリ)”]なにそれ!?どんな方法?[/char]
[char no=4 char=”カルタ(ボード)”]タウンライフという一括資料請求サービスを使うことです![/char]
[char no=31 char=”女性(?)2”]タウンライフ?[/char]
[char no=4 char=”カルタ(ボード)”]インターネットで登録すれば、複数社が同時に、
①市場調査報告書
②収支計画
③見積もり
をつくってくれるサービス!
積水ハウスやダイワハウスにも、ここから同時に請求できますよ![/char]
[char no=18 char=”女性(ニッコリ)”]そんなサービスがあるんだ…![/char]
[char no=12 char=”カルタ(チョキ)”]ハウスメーカーのなかには、「賃貸住宅は建てられるけど、賃貸併用住宅はやっていない」ところもあります。
その点タウンライフでは、賃貸併用住宅を建てられるメーカーをソートして検索できます。[/char]
※賃貸併用住宅にチェックをいれると、その地域で賃貸併用住宅を建てられるハウスメーカーが一覧表示されます。
[char no=23 char=”女性(これは?)”]すごい、便利だね!有名なサービスなの?[/char]
[char no=11 char=”カルタ(ガッツ)”]これまで、累計112万人が使っているサービスで、新聞にも掲載されてますよ。[/char]
http://www.reform-online.jp/news/reform-shop/8194.php
[char no=25 char=”カルタ(サイフ)”]無料のサービスですし、登録も3分くらいでできるので、これからハウスメーカーを比べるならオススメですよ![/char]
まとめ
賃貸併用住宅を建てるとき、ハウスメーカーの比較基準は次の4点です。
- 営業マンの提案力
入居者ターゲットは、間取りにも部屋数にも影響するので、選定理由を明確にしてもらう。
収支計画は、営業マンの提案が甘くなりすぎていないかに注意。甘ければ一般的な設定値をもとに調整し、同じフィールドで比較するようにする。 - 性能・設備
性能は、防音・収納へのニーズが特に高い。各ハウスメーカーの性能を比較。
設備は、まず各ハウスメーカーの標準仕様を確認。入居者ターゲットに応じて、追加する設備を厳選する。 - 商品コンセプトとネームバリュー
入居者ターゲットにあった商品コンセプトがあるハウスメーカーは、優先的に候補に残す。 - アフターケア
一括借上げ以外の経営サポートがどの程度のものか、各ハウスメーカーを比較する。
通常の一戸建てと賃貸併用住宅とでは、比較すべきところがまるで違います。
この4点をよく比較するため、まずは5社くらいから提案を受け、候補をしぼっていくことをオススメします。